貴船神社は開運・縁結びの最強パワースポット!三社巡拝で運気上昇

貴船神社

水の神様を祀っている貴船神社は、古くから「気が生じる根源」を意味する「気生根(きふね)」と書かれ、開運・パワースポットの地として知られています。絵馬発祥の地でもあり、おみくじを水につけて占う「水占みくじ」が人気。

貴船川沿いの「恋の道」を歩きながら、本宮・奥宮・結社の三社巡拝をするとさらに良いことが!京都一ともいわれる縁結びの神様を祀る「結社」では恋愛成就のご利益を、「奥宮」では一帯に漂う気に触れるだけで、運気が上昇する最強パワースポットです。

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貴船神社のご利益

縁結び・復縁
貴船神社の結社(中宮)には、良縁を授ける磐長姫命(いわながひめのみこと)が祀られており、縁結びのご利益があるとされています。平安時代から信仰が厚く、和泉式部が夫との不仲に悩み復縁を祈願したところ、夫の愛を取り戻したと伝わります。
運気上昇・開運・諸願成就
貴船は「気が生ずる根源の地」という意味で「気生根」から来ています。その御神気に触れるだけで元気がよみがえり運気も上がるとされ、運気上昇や開運、諸願成就のご利益があります。

貴船神社のお守り

むすび守(袋型)

縁結びのお守り「むすび守(袋型)」には、みずいろ・ももいろの2種類で、恋物語「貴船の物語」の二人の主人公が刺繍されています。

貴船神社のむすび守(袋型)

貴船神社のむすび守(袋型)

「貴船の物語」は、鞍馬にある鬼の国の大王の娘と、都の中将の恋物語。2人は周囲の数々の反対を乗り越え結ばれました。ももいろのお守りには鬼の国の大王の娘、みずいろのお守りには都の中将が刺繍されています。

物語の最後には「恋に悩むものは黄船大明神に祈れば願いは必ず叶う」と書かれているんだとか。

【初穂料】1,000円
むすび守(文型)

こちらは結社の「結び文」をモチーフにした、縁結びのお守り「むすび守(文型)」。神様のおかげをいただいて良縁に恵まれるようにとの願いが込められています。

貴船神社のむすび守(文型)

貴船神社のむすび守(文型)

【初穂料】1,000円
水まもり
貴船神社の水まもり

貴船神社の水まもり

身に付けていると気力がよみがえり運も開かれるお守り。

お守りの中に「一、水は尊し 二、水は美し 三、水は清し 四、水は強し 五、水は恐し 六、水は深し」を六つの漢字で表し祀符が入っています。

【初穂料】1,000円
子宝守
貴船神社の子宝守

貴船神社の子宝守

丹塗矢伝説(にぬりやでんせつ)にちなんだ子宝お守りです。神代の昔、賀茂川で玉依姫命が禊をしているところに、川上から流れてきた丹塗りの矢を拾い持ち帰り床の間に飾ると、その夜矢が男神となりました。二人はすぐに結婚し子宝にも恵まれたという伝説です。その丹塗矢の正体は貴船大神だったと伝えられています。

【初穂料】1,000円

貴船神社のおみくじ

水占みくじ

おみくじをご神水の上に浮かべると、水の神からのお告げが浮かび上がってくるという水占みくじです。

貴船神社の水占みくじ

貴船神社の水占みくじ

【初穂料】200円

貴船神社の御朱印

この日いただいたのは通常御朱印。水を司る神をお祀りしているので「水神」の墨書きが右上にあります。右上に双葉葵と左下に秋明菊(別名:貴船菊)の朱印が押されています。

貴船神社のご朱印

貴船神社の御朱印

貴船神社の奥宮の御朱印もあります。奥宮の御朱印は書置きのみで、本宮の授与所でいただくことができます。

貴船神社の奥宮のご朱印

貴船神社の奥宮の御朱印

【初穂料】300円
【場所】授与所
【受付時間】09:00~17:00 ※ライトアップ開催期間中は受付時間延長

貴船神社のオリジナル御朱印帳

貴船神社のオリジナル御朱印帳は「さくら」「きく」「水玉(ピンク・イエロー・ブラック)」の三種類。

貴船神社のご朱印帳

貴船神社の御朱印帳

春は桜、秋には秋明菊(貴船菊)が美しい貴船、飛び散る奥山の滝の水をイメージした水玉模様の御朱印帳。

御朱印帳は1,500円で、御朱印は別途300円になります。

貴船神社の見どころ

京都左京区にある貴船神社は、全国に約450社ある貴船神社の総本社。この辺りの地名は「きぶね」ですが、神社名の読み方は「きねじんじゃ」で「きね」と濁りません。清らかな水が、いつまでも濁らないようにとの祈りも込められています。

貴船神社の三社巡拝

貴船神社には本宮・奥宮・結社と三つの社殿があり、この三社を参拝するのが貴船神社の三社巡拝(三社詣とも)です。「本宮⇒奥宮⇒結社」の順番に参拝するのが古くからの習わし。

貴船神社MAP ※公式HPより

貴船神社MAP ※公式HPより。クリックで拡大

【注意】地図を見るとわかるように、三社は手前から、本宮⇒結社⇒奥宮の順にお社がありますが、参拝順は本宮⇒奥宮⇒結社の順番です。本宮の後に、いったん結社を通り過ごして一番奥にある奥宮に行き、戻るかたちで最後に結社に参拝します。
三社のご利益

本宮は諸願成就、奥宮は心願成就、結社はえんむすびの霊験あらたか!

三社巡拝の所要時間

1時間~1時間半ぐらいです、食事時間や休憩は含みません。

水の神を祀る「本宮」

貴船神社本宮の二の鳥居と本宮への階段です。階段の両脇に赤い灯篭が立ち並び、夜のライトアップや冬の雪化粧も美しい貴船神社の写真スポットです。

貴船神社本宮の二の鳥居と本宮への階段

貴船神社本宮の二の鳥居と本宮への階段

二の鳥居を超えて直ぐ右手にあるのが白髭社(しらひげしゃ)。 ご祭神は猿田彦命(さるたひこのみこと)で、天孫降臨の際に道案内をしたことから導きの神、交通の神として広く知られている神様。ご利益は延命長寿です。

二の鳥居超えた脇にある白髭社

二の鳥居超えた脇にある白髭社

階段を登り南門をくぐった先が貴船神社の本宮です。創建は1,600年以上!本宮がこの地に建てられてから960年以上!

貴船神社本宮の南門

貴船神社本宮の南門

貴船神社の創建は、反正天皇の頃(406~410)と伝わり、少なくとも1,600年になります。元々は現在の奥宮が本宮でしたが、永承元年(1046)洪水によって社殿が流され、天喜3年(1055)に現在地に本宮が創建されました。その後、社殿の修理、造営を行い平成17年には基礎からすべて一新され今に至ります。

貴船神社の本宮は、高龗神(たかおかみのかみ)という水神をお祀りしていて、降雨・止雨を司る龍神さまです。

貴船神社「本宮」

貴船神社「本宮」

貴船神社には二つの創建に関する伝説があります、一つは玉依姫命(たまよりひめのみこと)が黄色い船に乗って現在の奥宮の地に辿りつきお社を建てた伝説。もう一つが太古の昔、丑の年の丑の月の丑の日の丑の刻に貴船山の中腹にある鏡岩に貴船大神が降臨した伝説の二つ。社記によると貴船大神は国家安穏・万民守護のため降臨・鎮座されたようです。

貴船大神が降臨された鏡岩は、入ることが禁止されている禁足地(きんそくち)となっていて誰も近づくことができませんが、そこには磐座(いわくら)があり、古代の祭場であった神聖な場所です。

貴船神社の鏡岩 ※貴船神社HPより

貴船神社の鏡岩 ※貴船神社HPより

本宮の裏手の山あたりです。

貴船神社の粋な手水舎

まずは手水舎でお清めをします。貴船神社の手水舎の正面には、訪れる時によって違う言葉が書かれているのが粋。

貴船神社の手水舎

貴船神社の手水舎

この時は、志貴皇子(しきのみこ)詠んだ詩「石走る垂水(たるみ)の上のさわらびの萌(も)え出(い)づる春になりにけるかも」が書かれていました。

訳は「岩の上を激しく流れる滝のほとりでは、さわらびが芽を出す春になったことだなぁ」と春の訪れを喜んでいる詩。志貴皇子は、飛鳥時代末期から奈良時代初期の皇族で天智天皇の第七皇子です。

絵馬発祥の地

貴船神社は水を司る龍神を祀っていて、古くから雨乞いの社として知られます。皇室からの信仰が厚く、貴船神社で御祈願されていたそうです。その際、日照り続きで雨を望まれる時は黒い馬を、長雨が続き雨やみを願うときには白い馬を捧げて祈願していたとのこと。

手水舎の右手にある二体の馬像は、その時代に奉納された生きた馬を表しています。

絵馬発祥の社の馬像

絵馬発祥の社の馬像

しかし生きた馬を毎度捧げるのは難しく、代わりとして「板立馬」を奉納されたのが絵馬の始まりです。

貴船神社本宮の絵馬掛け所

貴船神社本宮の絵馬掛け所

この時は、限定の桜の絵馬がたくさん奉納されていました。内容はやはり「良縁に恵まれますように」といった恋愛成就を願うものが多かったですね。

もみじスポット「龍船閣」

手水舎の向かいには、境内から外に突きだす形で建てられている「龍船閣」と呼ばれる休憩処があります。夏は新緑の青もみじ、秋は紅葉が美しいスポットです。

貴船神社「龍船閣」

貴船神社「龍船閣」

龍船閣には椅子が置いてあるので、美しい景色を見ながらしばしほっこりすることができます。龍船閣には「絵馬」や「結び文」などが置かれています。

貴船神社の絵馬

貴船神社の絵馬

龍神モチーフの龍の絵馬や、絵馬発祥の地にちなんだ馬の絵馬、貴船神社に祈願して夫の心を取り戻した和泉式部モチーフの絵馬、そして季節限定のさくら絵馬もありました。絵馬の発祥の地だけあって、種類が多い!

貴船神社の期間限定のさくら絵馬

貴船神社の期間限定のさくら絵馬

「結び文」と「えんむすびの特別祈願」

「結び文」は、願い事を書いて結社の結び処に結びます。本宮にもありますが「結び文」は結社にも置いてあります。

貴船神社本宮に置かれている結び文(初穂料:200円)

貴船神社本宮に置かれている結び文(初穂料:200円)

貴船神社では「えんむすびの特別祈願」を受けることができますよ。この特別祈祷は男女の縁結び限定、その他の場合は一般祈祷になるようです。

貴船神社のえんむすび特別祈願

貴船神社のえんむすび特別祈願

えんむすび特別祈願を受けると「お守り1体」と「結び文」を授与していただけます。

実際にえんむすび特別祈願を受けたレポートはこちら↓

御神氣が籠もった貴船の御神水

水神・龍神が住まうとも伝わる聖なる山「貴船山」から、こんこんと湧き出るご神水。とても美味しい名水で、かつて3年以上汲み置きした御神水を水質検査したところ、非常に良質な水であると判断されたそうです。3年以上たっても、雑菌の繁殖や色の変化もなく腐らなかった「神の水」。

貴船神社の御神水を汲む場所

貴船神社の御神水を汲む場所

貴船神社のご神水は弱アルカリ性の天然水で、体内の活性酸素を除去するといわれるお水。貴船の山から湧き出る御神水はまさに「浄化のお水」ということです。

さらに、貴船神社の御神水は分析の結果、フランスの「ルルドの泉」の特殊なメンタル波動と似ていることが数値で示されたことから「日本のルルドの泉」とも称されています。

しかし、貴船神社の御神水で病気の改善が期待できるという医学的な証明などはありません。分析の結果から「ルルドの泉」の水と似ているということです。

古来より水信仰のある日本、「神様の御神氣が籠もったお水」を求め全国から汲みに訪れる人が絶ちません。

ご神水は汲んで持ち帰ることができるので、入れ物を持参するといいですよ。入れ物がない場合は境内で御神水ボトルが販売されています。水は無料です。

御神水持ち帰り用のボトル

御神水持ち帰り用のボトル

水質検査で3年以上たっても腐らなかったとはいえ、持ち帰った水は煮沸してなるべく早く使いましょう。

また貴船神社では、このご神水で作られた「御神水ラムネ」があります。

貴船神社の御神水ラムネ

貴船神社の御神水ラムネ

1本500円、夏の暑い時期は冷えた御神水ラムネが最高。常温もあるのでお土産として持って帰ることもできます。

お告げが浮かび上がる「水占みくじ」

水神からのお告げが浮かび上がる「水占(みずうら)みくじ」が、貴船神社で人気のおみくじ。

境内に置かれている水占みくじ

境内に置かれている水占みくじ

右側にはご神水を汲む場所があり、その横には水占みくじを浮かべる場所「水占斎庭(みずうらゆにわ)」があります。

貴船神社の「水占斎庭(みずうらゆにわ)」

貴船神社の「水占斎庭(みずうらゆにわ)」

本宮の石垣からは貴船山からの湧水が絶えず湧き出ていて、この水面に「水占(みずうら)みくじ」を浮かべると、水の神からのお告げが浮かび上がってきます。

一枚おみくじを引き、湧き出て溜まったご神水にそっと浮かべます。

水占みくじを水面に浮かべる

水占みくじを水面に浮かべる

清らかな水が紙に浸透し、ゆっくりと文字が浮かび上がってきます。

浮かび上がる水の神からのお告げ

浮かび上がる水の神からのお告げ

水の神からのお告げを清き心で受け止めたあと、おみくじ結び処に結びます。

水占みくじをおみくじ結び処に結ぶ

水占みくじをおみくじ結び処に結ぶ

水占みくじを持って帰ってもいいですが、乾くと文字は消えますよ!

貴船神社の水占みくじは「大凶」が出ることも、その場合はあまり気にせず水に流して忘れてしまいましょう。

龍の如く立ち昇るご神木の桂

大地のエネルギー「氣」が生ずる地から、龍の如く立ち昇るご神木、そこから発せられ降り注がれる御神氣に触れることで、気力が満ちてくることから運気発祥(開運)の信仰があります。

貴船神社のご神木の桂(本宮)

貴船神社のご神木の桂(本宮)

貴船神社の本宮・奥宮・中宮(結社)の境内に、それぞれご神木の桂があり、大地からエネルギーが御神木を通り空から降り注いでいます。

古代の神聖な祭場をイメージした石庭

古代の神聖な祭場を「天津磐境(あまついわさか)」をイメージして、昭和の作庭家の第一人者、故・重森三玲氏によって作庭された「石庭」。

貴船神社本宮の石庭

貴船神社本宮の石庭

庭の形は船形で、庭の中央の椿の木は船の帆柱(ほばしら)であり、さらに神が降臨する木でありでもあります。船形を形作るのに使用されている石は、貴船名石保存のため全て貴船石が使用されています。大小さまざまな自然石を使い見事に神の宿る空間が作り出されています。

運気昇龍パワーの源「奥宮」

本宮の参拝が終わると、一番上流にある奥宮を目指します。貴船神社創建の地は、今の奥宮の地です。

貴船神社の奥宮の神門

貴船神社の奥宮の神門

反正天皇の時代(406~410)神武天皇の母である玉依姫命(たまよりひめのみこと)が、大阪湾に現れ以下のように告げられました。

「私が船で進み辿り着いた所に水源の神を大切に祀れば、国土を潤し人々の願いには福を与えてくれるでしょう」

玉依姫命は、水源を求め黄色い船に乗って大阪の淀川、鴨川、貴船川をさかのぼり辿り着いたのがこの奥宮の地でした。お祀りしているご祭神は水を司る神、高龗神(たかおかみのかみ)です。

貴船神社の奥宮の本殿

貴船神社の奥宮の本殿

現在の社殿は天保年間(1830~1843)建てられたもので、幾度と修理を行いながら現在に至ります。最近では平成24年(2012)に、約150年ぶりの本殿の解体修理が行われました。

パワーの源!奥宮本殿真下の龍穴と龍神

奥宮の本殿真下には大きな穴が空いていて、日本三大龍穴のひとつと言われる大きな龍穴(りゅうけつ)があることで有名。ご祭神の高龗神は水を司る神、すなわち龍神さんというわけです。

貴船神社の奥宮の神門から見た奥宮

貴船神社の奥宮の神門から見た奥宮

龍穴は誰も見てはならないとされる神聖なもの。150年ぶりの解体修理の時でさえも、龍穴が人目に触れることはなかったそうです。本殿を東の権地(ごんち)と言われる場所へ移すとともに、龍穴が覆われるようにし、修復した本殿はまた龍穴の上に戻されました。

奥宮本殿東の権地(ごんち)

奥宮本殿東の権地(ごんち)

この龍穴は、塞いでおかないといけないぐらいすごいパワーということでしょう。

奥宮は神聖な気を感じるパワースポット

奥宮は神聖な気を感じるパワースポット

かつて貴船は「氣生根」と書きました。それはまさにこの地が、ありとあらゆるもののエネルギーが生まれる地であり、この氣に触れるだけで氣力が生じ、運気上昇(運気昇龍)、パワーの源。いわゆるここが最強のパワースポットです!貴船神社にきたらこの奥宮を訪れなければ!!

玉依姫命の黄船が隠された「船形石」

玉依姫命(たまよりひめのみこと)は、水源を求め黄色い船に乗って川をさかのぼりこの地に辿り着きました。そのときに乗ってきた黄色い船は、人目に触れぬよう石で包んだと伝えられています。

それがこの「船形石」です。とすれば中には黄色い船が...実に興味深い。

貴船神社奥宮の「船形石」

貴船神社奥宮の「船形石」

玉依姫命が黄色い船に乗ってきたことから、奥宮は「黄船宮(きふねのみや)」称され、黄色い船、黄船(きふね)が貴船の由来とも。また、玉依姫命は、航海の安全を守護する神「船玉神」としても信仰が厚く、舟形石の小石には海上安全のご利益があると言われています。

舟形石の立札

舟形石の立札

また、玉依姫命の黄色い船の梶(かじ)を取った船頭が航海安全の神として祀られているお社があります。

末社の梶取社(かじとりしゃ)

叡山電鉄「貴船口駅」の近くに貴船神社の一の鳥居があります。その近くの貴船川と鞍馬川の合流地点に、末社の梶取社(かじとりしゃ)があり、梶取大神(かじとりおおかみ)が祀られています。

貴船神社の末社「梶取社」※貴船神社HPより

貴船神社の末社「梶取社」※貴船神社HPより

梶取大神は玉依姫命が乗ってきた黄色い船の船頭で、急流をものともせず巧みに楫(梶)をとり、玉依姫命を安全に奥宮まで案内したと伝えられています。梶取大神がいなければ、玉依姫命は貴船に辿り着けなかったかもしれません。

航海安全の神として、また幸運の梶、万福の梶、人生の梶を取る神、すなわち人生進路を守る神としても崇められていて、現代では車のハンドルを巧みに操る神として、交通安全や旅行安全の神として厚い信仰を集めています。

梶取守や道中安全お守は、本宮の社務所で授与されています。

梶取守 初穂料1,000円

梶取守 初穂料1,000円

初穂料1,000円
ご利益:幸運・万福の梶(舵)を取る、人生進路守護、交通安全、航海安全
船形石の側にある末社

船形石の横辺りにあるのが吸葛社(すいかずらしゃ)、その向かいあたりにあるのが鈴市社(すずいちしゃ)。

奥宮の末社「吸葛社」

奥宮の末社「吸葛社」

ご祭神:味鉏高彦根命(あじすきたかねひこ)大国主神の子
ご利益:農業守護、不動産の守護、 家内安全、 商売繁昌、縁結び、文筆業の守護
奥宮の末社「鈴市社」

奥宮の末社「鈴市社」

ご祭神:媛蹈鞴五十鈴媛命(ひめたたらいすずひめ)初代天皇、神武天皇の皇后さま
ご利益:安産、育児、生育安全、家庭円満
奥宮のご神木の桂

鈴市社の隣には、奥宮のご神木「桂の木」があります。

奥宮の桂のご神木

奥宮の桂のご神木

奥宮の本殿北側には、京都市指定の天然記念物となっているカツラもあるようですが、境内からは見れません。

杉と楓の和合した「連理の杉」

貴船神社の奥宮の連理の杉は、2つの異なる樹木「杉」と「楓」がくっついて一つになっているとっても珍しい木。しかも根元からぴったりとくっついていておみごと!!

貴船神社の「連理の杉」

貴船神社の「連理の杉」

「連理」は、別々の木が一つになるという意味があり、夫婦や男女の仲睦まじいことを表しているそうです!ほんと仲睦まじいですよね。

連理の杉の前にあるお社は日吉社で、ご祭神は大物主命(おおものぬしのみこと)。山の神様で背後にそびえる聖なる山、貴船山を守護しています。

橋姫の丑の刻参りの地

丑の刻参り(うしのこくまいり)は、丑刻(深夜2時)に呪いたい相手に見立てた藁人形を木にトントン打ち込んで呪う呪術。7日間誰にも見られることなく続けて、7日目満願となると呪われた人が死んでしまうそうです、、怖い。

橋姫の丑ノ刻詣

橋姫の丑ノ刻詣

この丑の刻参りの発祥の地と言われる貴船神社で、最初に丑の刻参りをしたのが宇治の橋姫さん。
どうして丑の刻(深夜2時頃)に参ったかというと、貴船大神が降臨した時間が丑の刻だったから。

橋姫は恋人に捨てられたのを恨み、この貴船で丑の刻参りをした後宇治川で鬼になったという伝説があります。

橋姫が恨めしい相手を呪っていたのか、はたまた愛しい人を想い祈っていただけなのかはわからないですが、橋姫が丑ノ刻参りの時に頭に着けていた鉄輪(かなわ)を置いたとされる「鉄輪掛石」が、今も叡山電鉄の「貴船口駅」の側にあるようです...。

恋を祈るお社「結社」

奥宮の参拝が終われば、本宮と奥宮の間にある縁結びで有名な「結社(ゆいのやしろ)」に参拝します。

貴船神社の結社(中宮)

貴船神社の結社(中宮)

結社に伝わる縁結びの神様の悲しい物語

結社のご祭神の磐長姫命(いわながひめのみこと)が、縁結びの神様としてこの地に御鎮座されたのには悲しい物語があります。

結社のいわれ

結社のいわれ

初代天皇である神武天皇の曽祖父(ひいおじいちゃん)の瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が、絶世の美女でご祭神の妹の木花咲耶姫(このはなさくやひめ)に一目ぼれし求婚します。姉妹の父である大山祇命(おおやまつみのみこと)は、姉の磐長姫命(いわながひめのみこと)も一緒に嫁がせました。

しかし、磐長姫は実家に送り返されてしまったのです。なんと理由は磐長姫の容姿が醜くかったから・・・。

そして、一人帰された磐長姫は「私は長くこの地で縁結びの神として世のため人のために良縁を結ぶ」と宣言し「縁結びの神」としてこの地にご鎮座されました。

なぜ一緒に嫁がせたのか?それは木花咲耶姫は花の命は短しと言われるように短命で、磐長姫は岩のように永遠の命、父はそれをわかっていたからこそ共に嫁がせたのです。(しかし、ににぎのみことったら・・・)その結果、我々は短命になったと神話では言われています。

自分はひどい目にあったにもかかわらず、憎しみ恨むのではなく、世のため人のために縁結びの神様として鎮座されるとは。その磐長姫には健康長寿のご利益もあるとも言われています。

貴船神社の結社(中宮)のご本殿

貴船神社の結社(中宮)のご本殿

結社に伝わる和泉式部が復縁したお話

結社にはさまざまな言い伝えがありますが、そのうちのひとつが平安時代の女流歌人である和泉式部のお話です。

和泉式部の夫が他の女性に心を奪われてしまい、夫の愛を取り戻そうと思い悩んだ和泉式部は、貴船を訪れ復縁を祈願しました。するとその願いが叶えられ、夫は和泉式部の元へ戻ったといわれています。

和泉式部が貴船を訪れた時に、貴船川の蛍岩近辺で蛍が舞う光景を見て、詠んだ切ない和歌の歌碑が結社の境内にあります。

和泉式部「もの思へば 沢の蛍も我が身より あくがれ出づる 魂かとぞ見る」訳:思い悩んでいたら、沢に飛ぶ蛍も私の体から抜け出した魂のように見える

貴船大神「おく山にたぎりて落つる滝つ瀬の 玉ちるばかりものな思ひそ」訳:しぶきをあげて飛び散る奥山の滝の水玉のように、魂がぬけ出て飛び散り消えていくほど、そんなに深く考えなさるなよ

和泉式部が夫と復縁した話が都で広がり、貴船神社の結社は「恋の宮」と呼ばれるようになり、恋を祈るお社として今も変わらず信仰されています。

結社にある和泉式部の歌碑

結社にある和泉式部の歌碑

和泉式部が和歌を詠んだ場所「蛍岩」は、貴船口駅から貴船神社に向かって200mほど行った道路沿いにあります。

和泉式部が和歌を詠んだとされる場所「蛍岩」

和泉式部が和歌を詠んだとされる場所「蛍岩」

蛍岩は、6月下旬から7月上旬頃に、貴船川をはかなげに飛ぶ蛍の姿を見ることができる名所です。

願いを書いて祈る「結び文」

結社と言えば「結び文」が有名です。願い事をしたため結び処に結ぶと、願いが叶い生涯の幸福が得られるといわれています。

ススキの絵が描かれた淡い緑の結び文に、心願をしたため結び処に結び祈りましょう。そうすれば願いは叶う!

結社の結び文

結社の結び文

初穂料:200円

はるか昔は縁結びを願い、ススキなどの細長い葉を玉垣に結びつけて祈るのが習わしだったようで、形を少し変え今もその風習が引き継がれています。

結び処のたくさんの結び文

結び処のたくさんの結び文

結社の縁結びのご利益は、男女の縁に限られたものではなく、普段の人間関係や仕事の縁、就職や進学のご縁も授かるそうです。

結社のご神木「桂」

本宮の桂のご神木とはまた違う雰囲気の、結社のご神木「桂」。

貴船神社のご神木の桂(結社/中宮)

貴船神社のご神木の桂(結社/中宮)

本宮の桂は天に昇った龍神さんからエネルギーが優しく降り注がれる感じでしたが、結社の桂は地から「氣」が噴出しそこから龍神さんが天に昇っているような力強いイメージですね。

体内の気が衰えることを「けがれ(気枯れ)」というそうです、エネルギーが枯渇している人は気力が満ちるかもしれませんね。

ご祭神の御料船「天の磐船」

貴船の山奥で見つけられた船形の自然石で、平成8年3月に貴船神社に奉納され、結社の御祭神である磐長姫命の御料船として結社境内に納められました。

結社の「天の磐船」

結社の「天の磐船」

苔むし加減が苔好きにはたまらない。

本宮から奥宮までに至る「恋の道」

これで貴船神社の三社巡拝は終了です。貴船神社の社殿間を歩く道中にも見どころがたくさんあるのでご紹介します。

貴船川に沿って歩きます

貴船川に沿って歩きます

貴船川沿いの参道、本宮から奥宮までを結ぶ道は「恋の道」と呼ばれています。「恋の道」の道すがらには、相生の大杉やつつみが岩があり、貴船山から流れてくる川を渡り大杉並木を通り奥宮に向かいます。

すずかばしと鈴鹿谷

本宮の北門を出て階段を下ると鈴鹿谷があり鈴鹿川には小橋「すずかばし」が架かっています。谷の側には鈴鹿社という末社もあります。

貴船神社本宮の北門

貴船神社本宮の北門

鈴鹿川に架かる「すずかばし」

鈴鹿川に架かる「すずかばし」

すずかはしから見た鈴鹿川の様子

すずかはしから見た鈴鹿川の様子

樹齢千年の名木「相生の大杉」

ひとつの根から2本の杉が生えている樹齢千年にもなる「相生の大杉」。仲良く寄り添ってきた老夫婦のようであることから「夫婦円満」の象徴と言われています。

貴船の恋の道の脇にある「相生の大杉」

貴船の恋の道の脇にある「相生の大杉」

近くで見ると大木で根の張り具合が老夫婦とは思えないほどしっかりしています。上の写真だと木と木が手を繋いでいるように見えますね、奇跡の手つなぎショットです。

相生の大杉の側には末社の「林田社(はやしだしゃ)」と「私市社(きさいちしゃ)」が。お社に気が付かない人もいそう。

相生の大杉の側の「林田社」と「私市社」

相生の大杉の側の「林田社」と「私市社」

向かって左側の林田社のご祭神は、少彦名命(すくなひこのみこと)で医薬・酒造の神、右側の私市社の御祭神は、大国主命(おおくにぬしのみこと)で貴船明神の荒御魂(あらみたま)。

奥宮へ参道の入り口「思ひ川橋」

鳥居をくぐると奥宮の参道、鳥居のすぐ先には「思ひ川橋」が架かりその下を流れるのが思ひ川です。

奥宮へ参道の入り口の鳥居と思ひ川橋

奥宮へ参道の入り口の鳥居と思ひ川橋

昔は参拝の前にこの思ひ川で身を清めていたようです。

思ひ川から奥宮まで続く「大杉並木」

思ひ川から奥宮までは、大きな杉の巨木が立ち並ぶ並木道になっています。

大杉が立ち並ぶ並木道

大杉が立ち並ぶ並木道

途中に「つつみが岩」という高さ4.5メートル、重さ43トンという巨岩が。この大きな岩は紫色に輝く貴船の名石と言われる貴船石で、海底火山の噴火で溶け出した溶岩が積み重なってできた自然の産物です。

大杉並木の脇にある「つつみが岩」

大杉並木の脇にある「つつみが岩」

そしてさらに並木道を進むと、正面に奥宮の神門が見え、だんだん神聖な雰囲気が漂ってきます。

並木道と奥宮の神門

並木道と奥宮の神門

季節ごとに異なる姿を見せる貴船神社は、何度も訪れたくなる場所でもあります。

貴船神社の駐車場

貴船神社には本宮と奥宮に駐車場がありますが、駐車可能台数が10台~15台と少なく、混雑時にはどちらの駐車場もすぐに満車となってしまいます。

山道は狭く車がすれ違うのも大変で、参拝者が多い時は歩行者と接触の危険性があります。また、冬は雪が降ることも多く路面の凍結などもありますので貴船へは公共交通機関で行くのがおススメです。

貴船神社参道

貴船神社参道

本宮、奥宮、結社の順番で参拝するのが貴船三社巡拝の習わしです。本宮・結社・奥宮という位置関係なので本宮の駐車場に止めることができれば巡拝しやすいです。しかし、本宮の駐車場が満車だと奥宮の駐車場に止めることになり、まず本宮まで山道を下り次に駐車場のある奥宮に戻り、また結社まで下り駐車場のある奥宮まで戻ってくることになるので、行ったり来たりすることになります。

貴船神社本宮の駐車場

貴船神社の二の鳥居や本宮へ向かう赤い灯篭が立ち並ぶ階段を横目に少し進んだところにあります。

貴船神社本宮の駐車場

貴船神社本宮の駐車場

収容台数:約10台
料金:2時間500円
<貴船神社奥宮の駐車場>

奥宮の前にあります。

貴船神社奥宮の駐車場

貴船神社奥宮の駐車場

収容台数:約15台
料金:2時間500円
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貴船神社のイベント・行事

貴船の水まつり

水を司る水神さまに日頃の感謝の気持ちを伝え、一年間の適度な量の水の恵みを祈る祭事で、古くに行われていた雨乞神事に由来するお祭り。本宮の神前で「奉茶式」→「舞楽奉納の儀」→「式庖丁の儀」の順に祭事が執り行われ、午後からは「七夕神事」が行われます。

貴船神社の水まつり ※写真公式HPより

貴船神社の水まつり ※写真公式HPより

【スケジュール】
10:00~ 献茶式
11:00~ 舞楽奉納の儀
11:15~ 式庖丁の儀
13:00~ 七夕神事

「献茶式」では裏千家の業躰(ぎょうてい)が、境内の湧水でお茶を点て水神さまに供え、「舞楽奉納の儀」では樂辰會(がくしんかい)が舞を奉納します。
「式庖丁の儀」では生間流家元が食材には手を触れず、包丁とお箸でお魚を見事にさばき盛り付けまで行いお供えする儀式が行われます。
夕暮れには七夕笹飾りライトアップがあり、境内は日中とは違った幻想的な雰囲気に包まれます。

7月7日 10:00~(7月7日が土日の場合は翌月曜日)
拝観料:無料、茶席券:3,000円/1席
※駐車場使用不可

貴船神社の由緒

創建年代は明らかではないが、反正天皇の御代(406~410)奥の宮の水の湧き出る場所に社殿を建てたのが始まりと言われています。永承元年(1046)洪水により社殿が流され天喜3年(1055)現在地に本宮を創建された。

貴船神社の由緒書き

貴船神社の由緒書き

貴船神社のご祭神

ご祭神
本宮:高龗神(たかおかみのかみ)
結社:磐長姫命(いわながひめのみこと)
奥宮:高龗神(たかおかみのかみ)

貴船神社の基本情報

名称(よみがな)
貴船神社(きふねじんじゃ)
住所
〒601-1112 京都市左京区鞍馬貴船町180
駐車場
あり 本宮10台 奥宮15台 2時間500円
参拝・拝観時間
本宮開閉時間/(5/1~11/30)06:00~20:00、(12/1~4/30)06:00~18:00
授与所受付時間/(通年)09:00~17:00
※正月三が日は20:00閉門 ※ライトアップ開催期間中は参拝時間延長
参拝・拝観料
無料
公式ホームページ
http://kifunejinja.jp/

貴船神社のアクセス

公共交通機関の場合
京都バス「貴船」下車、徒歩約5分

貴船神社の地図

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