亀岡市矢田町にある鍬山神社(くわやまじんじゃ)は、創建1,300年を超える由緒ある神社。鍬山神社には、ほぼ同じ造りの本殿が二棟並んで建てられている珍しい神社。とても仲のよさそうな両宮ですが、なんと少々訳あり。
また、秋には約一千本のもみじが美しく色づき、鍬山神社の紅葉は「矢田の紅葉」と称さ隠れた紅葉の名所でもあります。境内どこを見ても色づいた紅葉が美しく、境内の心字池に映る紅葉も必見です。
目次
鍬山神社のご利益
- 縁結び
- 境内の鍬山宮のご祭神である大巳貴神(おおなむちのかみ)は出雲大社のご祭神である大国主神であることから縁結びのご利益があるとされています。
- 安産
- 境内にある安産石は、天岡山トンネルの最後に貫通するときに掘られた岩片。トンネルが貫通すると、道が開けることから、「産道」が開けるに通じ、安産のご利益があるとされています。
鍬山神社のお守り
えんむすび御守
紅白のお守り縁結びのお守り。
安産御守
ピンク色にゴールドの刺しゅうがあしらわれた可愛いらしい安産のお守り
鍬山神社の御朱印
【場所】授与所
鍬山神社の見どころ
境内のもみじ
鍬山神社の紅葉は「矢田の紅葉」といわれ、隠れた紅葉の名所です。
鳥居には歴史を感じさせる扁額(へんがく)が掲げられています。鳥居と赤く染まったもみじが綺麗です。夏には青もみじの緑と鳥居の赤とのコントラストが楽しめます。
手水の池も紅葉がきれいで、散ったもみじが水面に浮かんでいるさまも美しい。
時期とタイミングが良ければ、真っ赤なもみじの絨毯が見られそうですね。
並んだ2つの本殿
鍬山神社の「鍬山宮」と「八幡宮」は、同じ垣内(かいと)と言われる一つの囲われた敷地内に建てられており、どちらも同じ大きさ、形式で建てられています。正面からみると仲の良い双子と言ったところですが、「鍬山宮」と「八幡宮」のご祭神は仲が悪いという言い伝えがあります。
あり、「鍬山宮」と「八幡宮」の間には小さな池があり、その池を境に一線を引いているようですね。何があったのでしょうか、、、。
先にあったお社は「鍬山宮」で、永万元年(1165年)に面降山(天岡山)にご祭神が降臨されたのを期に、「鍬山宮」の隣に「八幡宮」を建てお祀りした。そうすると、「鍬山宮」の神の遣いである兎(うさぎ)と「八幡宮」の神の遣いである鳩の争いが起こったり、雷や雨などの発生など良くないことが多発した。村人がこれらを両ご祭神の不和と考え、八幡宮を杉谷に遷(うつ)したところ事が収まったようです。
慶長14年(1609年)に両宮が現在地に遷されましたが、争いを起こさないようにと「鍬山宮」と「八幡宮」の間に小さな池を造り平穏を保っています。この池は柵からをのぞくと見ることができます。
大巳貴神を祀る「鍬山宮」
左側にあるお社が「鍬山宮」で、ご祭神は大巳貴神(おおなむちのかみ)。大巳貴神は大国主神(おおくにぬしのかみ)のことです。
大国主神は出雲大社にお祀りされている神様で、出雲大社と言えば「縁結び」、鍬山宮にも縁結びのご利益があります。
出雲大社と言えば因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)ということで、本殿にも神のお使いの兎(うさぎ)があしらわれています。
応神天皇を祀る「八幡宮」
右側にあるお社が「八幡宮」で、ご祭神は応神天皇(誉田別尊)です。
「八幡宮」と言えば、神のお使いは鳩、八幡宮のお社にも神のお使いの鳩がたくさんいます。
「鍬山宮」と「八幡宮」のお社の周辺もぐるっとまわってみると、他の場所にも兎や鳩がいるので探してみてください。お社周辺は隠れた紅葉の撮影スポットです。
隠れうさぎ
鍬山神社の境内には、いろんなところに神のお使いの兎ががいます。
授与所の上あたりにもいるみたいですよ。
安産石
竹の垣根に囲まれているのが安産石。この安産石は、天岡山トンネル開通時の貫通石(かんつうせき)とのこと。
貫通石(かんつうせき)とは、トンネルを掘っていて最後に貫通するときに掘られた岩片のことで、トンネルが貫通すると、暗闇の中に陽の光が差し込み道が開けることから、「産道」が開けるとして、この石に触りお祈りすると、無事に出産できると伝えられています。
弁財天社と心字池
紅葉の時期には心字池(しんじいけ)を回りながら、色づくもみじを楽しむことができるスポットなので是非行ってみてください。
摂社・末社
百太夫社
百太夫社(ひゃくたゆしゃ)じゃ道祖神をお祭りしているお社で、悪霊を侵入するのを防ぎ人々を災難から集落や村などこの地域を守ってくれている神様です。
百太夫社は駐車場の近く鳥居よりも前、境内入り口付近にお社があります、本殿に先立ってまず参拝するべき社といわれていますので、お忘れなく!
天満宮
学問の神様でおなじみの菅原道真公をお祀りしているお社で、天満宮の神のお使いの牛が2頭が小さいながらもお社を守るようにいました。
愛宕神社
火迺要慎(ひのようじん)のお札が有名で、お祀りしているのは火の神様です。
稲荷疱瘡神社
稲荷神社と疱瘡神社(ほうそうじんじゃ)が一緒になっているようです。稲荷神社の衣食住の神、疱瘡神社(ほうそうじんじゃ)は医療の守護神をお祀りしています。
熊野神社・日吉神社・高樹神社・樫船神社・金山神社
熊野神社・日吉神社はそれぞれお社があり、高樹神社・樫船神社・金山神社は一つのお社になっています。
銀鈴の滝
「銀鈴の滝」という滝が鍬山神社の裏山にあります、石鳥居をくぐり進んで行きます、周辺の紅葉も綺麗です。
小さな滝ですが、神聖な雰囲気がありますので、ご興味がある方は行ってみてください。
11月の紅葉祭り
すでにもみじが真っ赤に染まり綺麗です。
11月中の紅葉の拝観には300円かかります。参拝料納付所で拝観料をお支払いします。
駐車場から鳥居まででも満足できそうな美しさでした。
<禁止事項>
ペット禁止、
1脚、3脚、脚立禁止
商業目的と見られる着物での撮影
一か所での長時間に渡る写真撮影
鍬山神社の駐車場
約30台駐車することができ、参拝者は駐車場無料です。紅葉の時期は駐車場のまわりも色鮮やかです。
鍬山神社の由緒
社伝によると創祀は和銅2年(709)、創祀1300年を迎える古社で、太古の昔、丹の湖であった亀岡盆地の南端の黒柄山に八柱の出雲の神々が降臨され、一艘の樫舟にのり、浮田の峡、現在の保津峡を鍬や鋤を使って開削し、水を山城国へ流し、人々が住める肥沃な耕地を造ったと伝え、その時に使った鍬が山のようにうず高く積みあがったことから、鍬山と呼ばれたとも伝えます。ふるさと亀岡を開拓した先人の偉業を神話として伝えているものです。同社の祭神は大己貴命(大国主命)と誉田別尊(応神天皇)の二柱をお祀りしています。この内、大己貴命は、天照大神と月読命と共に三貴神とされる素盞鳴尊の御子、または六世の孫とされる神で、出雲神話の主役であり、国造りや国土経営、農業、疫神送り、医薬温泉の神として古くより崇敬されてきました。永観二年(984)に日本最古の医学書である『医心方』三十巻を著した丹波康頼もこの鍬山神を崇敬していたとも伝えられます。一方、誉田別尊は、永万元年(1165)に天岡峯に弓矢を負った武人の姿で降臨されたと伝えられ、八幡宮として祀られました。その後、社殿に嫗の舞楽面が降り、皇居に降った翁面と合わせて神宝として当社に祀ったと言われています。このことから天岡峯は面降山とも呼ばれるようになりました。
鍬山神社のご祭神
- ご祭神
- 大己貴神(おおなむちのかみ)(大国主命)
- 誉田別尊(ほむだわけのみこと)(応神天皇)
鍬山神社の基本情報
- 名称(よみがな)
- 鍬山神社(くわやまじんじゃ)
- 住所
- 〒621-0856 亀岡市上矢田町上垣内22-2
- 駐車場
- あり(30台/参拝者無料)
- 参拝・拝観時間
- 【社務所・授与所】自由
- 参拝・拝観料
- 無料
- 公式ホームページ
- http://www.kuwayama-jinjya.jp/
- その他
- 紅葉祭りの11月中は拝観料300円
鍬山神社のアクセス
- 車の場合
- 京都縦貫自動車道・篠ICを降り、国道9号線を西へ。下矢田交差点を左折し、直進1.4キロ。
- 公共交通機関の場合
- JR嵯峨野線(山陰線)「亀岡駅」下車、コミュニティーバス「鍬山神社前」下車すぐ。
鍬山神社の地図
鍬山神社の口コミ
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