京都伏見にある長建寺は、現世利益を授けてくださることで有名なお寺。四季折々の伏見を楽しむことができる、十石舟の乗り場近くにあり、「島の弁天さん」と親しまれています。
豊臣秀吉も信仰した八臂弁財天を本尊とし、金運・財運や商売繁盛のご利益があり、通るだけで福来る山門や、よく当たる和歌のおみくじ、珍しい幸福の宝貝お守りなどが知られています。桜の名所としても有名。
目次
長建寺のご利益
- 金運・財運
- ご本尊の八臂弁財天(はっぴべんざいてん)は、八本の腕に様々なご利益をもっている福徳の女神で、特に財運・商売繁盛などのご利益があるとされています。
長建寺のお守り
宝貝守り
あらゆる幸福運に恵まれる銭型のお守りで、表は普通の銭、裏を見ると独特なお守り。種銭として財布に入れるとお金が貯まるといわれています。
長建寺のおみくじ
和歌のおみくじ
良く当たる弁天さんのおみくじは、元祖おみくじで内容は1,000年前のままですが、分かりやすいように現代風に和歌にアレンジしたものです。
長建寺の御朱印
長建寺の御朱印は書置きで、訪れる時期によって御朱印のデザインが違うようです。
【場所】授与所
【受付時間】09:00~16:00
長建寺の見どころ
通るだけで福来る山門
江戸時代に建てられた艶やかな弁柄塗りの山門は、建築学上とても貴重な門で京都市では長建寺以外では見ることができません。
さすが酒どころ伏見です。山門の両脇には月桂冠の樽がお出迎え。
異国情緒を感じる唐風の山門ですが、山門をくぐった先に広がる風景は日本のお寺です。
山門、桜、木々のアーチの先に本堂があり、ご本尊の八臂弁財天(はっぴべんざいてん)が祀られています。
現世利益の祈願寺
京都のお寺で唯一、弁財天をご本尊とし「島(中書島)の弁天さん」と呼ばれ親しまれている長建寺は、現世利益(げんぜりやく)を授かれるとして有名なお寺です。
ご本尊の八臂弁財天(はっぴべんざいてん)は、八本の腕に多様なご利益をもっておられる水の女神。それらのご利益を現世利益として授けてくださる仏様なんですよ。豊臣秀吉も開運の仏様として信仰していたとか。
弁財天には、商売繁盛・財宝福徳・諸芸上達 ・子宝・良縁・病気平癒など、ありとあらゆる願いを祈願できます。
ちなみにご本尊の八臂弁財天坐像は、元日から15日間に限りご開帳される秘仏で、この期間以外は見ることはできません。
※元日~15日の間には「伏見五福めぐり」が行われます。「伏見五福めぐり」は、伏見にある5社寺(大黒寺、御香宮神社、長建寺、藤森神社、乃木神社)に参拝するご利益巡りで、参拝の証しとして専用の色紙に御朱印を集めます。
鐘楼のみくじ舎
現在、鐘楼とおみくじ舎が合体していますが、ここには元々は鐘があり三十石船や町内に時間を知らせていました。しかし、第二次世界大戦中の金属不足を補うため、政府に鐘を差し出し大砲へと姿を変えます。それ以降鐘の復元はされず、現在あるのはレプリカだそうです。
鐘楼の下にあるおみくじ舎には、当たると噂の和歌のみくじがあります。せっかくなので引いてみました。まずは和歌みくじの志納金200円をこの穴に納めます。
99番、なんだか不吉な感じの数字!
99番の引き出しを探し、おみくじをいただきます。
なんと、大吉をいただきました~!「福を授かる開運の相」ということで、特に金運が良さそうな内容です。
弁財天の財宝福徳の現世利益が授かれそうな、そんな気がしてきます。
「福を授かる開運の相だけど、油断や無益なことに散財したら災いに転じる、倹約・正直・先見の明をもって進めば事業は成功の一途をたどり、決断力と英知と努力で益々運が開ける」ということで、ありがとうございます。
その他長建寺の境内の様子
伏見の名水が湧き出る手水舎
長建寺の手水は、「閼伽井水(あかいすい)」で伏見の名水のひとつです。仏様にお供えするお水で身を清めます。
立派な手水舎は、即成院から移設したもの。即成院は即成就院といい、願いが即成就するとされています。
撫で仏「おびんずるさま」
ご本堂の手前には、撫でることで病気平癒のご利益が授かれる、撫で仏「おびんずるさま」がいらっしゃいます。自分の具合の悪いところを撫でて、次にその手でおびんずるさまの同じ場所を撫でると病気平癒のご利益があります。
お釈迦様の弟子の一人である「おびんずるさま」こと賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)は、ありとあらゆることを自由自在にできる神通力の持ち主で、その力で病の人々を救ってくれると信仰されています。
摩利支尊天と飛龍大権現の祠
鐘楼のみくじ舎の脇に、摩利支尊天と飛龍大権現が祀られています。
摩利支尊天(まりしそんてん)は「勝利の女神」で、戦国武将も祈願したと言われています。苦しい時は飛龍大権現(ひりゅうだいごんげん)さまに成功を願いましょう。
福富稲荷社
福や富がやってきそうなカラフルな扁額が掲げられている福富稲荷社。
小さなお社ですが、扁額が存在感を放っています。
厄除開運の「不動堂」
正面左から、青面金剛・水天・厄除開運不動明王が祀られています。青面金剛は病魔や邪鬼を払う神の神、水天尊は水の神・河の神、そして厄除開運の不動明王です。
お堂の前には赤茶色の柵で囲われた、護摩炉(ごまろ)と言われる護摩木をたくところがあります。
多くの人がゴミ捨て場だと勘違いしていたようで、「ゴミ捨て場ではありません」の注意書きがありました。
長建寺は桜の名所でもある
長建寺は桜の名所としても有名で、春には多くの方が訪れます。灯篭と桜の木が絵になります。
桜だけを見る人が多いせいか、まずは本堂へお参りをとの注意書きがあります。「花を見に来るところではない、心を癒しに来るところです!まずは本堂へお参りを!!!」と住職さんからのごもっともなメッセージが。
長建寺境内の桜は、ご本堂へのお参りを忘れるぐらい美しいんです。
桜と言えば、長建寺の近くにある「十石船乗り場」周辺の桜も綺麗です。
近くには「伏見十石舟」の乗船場
長建寺のすぐそばには、十石舟といわれる遊覧船の乗り場があります。
春には川沿いの桜を眺めながら、のんびりと伏見の風景を堪能することができます。
3月下旬から12月上旬まで運行しているので、桜の時期以外にも乗船できます。所要時間は往復で約50分程です。
長建寺の由緒
元禄12年(1699)伏見奉行建部内匠頭政宇(たけべたくみのかみまさのき)が中書島開拓時に、深草大亀谷の即成就院の塔頭である多聞院を、この地に移し弁財天を祀ったのが始まりです。
長建寺のご本尊
- ご本尊
- 八臂弁財天(はっぴべんざいてん)
長建寺の基本情報
- 名称(よみがな)
- 長建寺(ちょうけんじ)
- 住所
- 〒612-8211 京都市伏見区東柳町511
- 駐車場
- あり(無料/約4台)
- 参拝・拝観時間
- 受付時間/09:00~16:00
- 参拝・拝観料
- 無料
- 公式ホームページ
- なし
長建寺のアクセス
- 公共交通機関の場合
- 京阪電車「中書島」下車、徒歩約3分
- 市バス「中書島」下車、徒歩約3分
長建寺の地図
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