「狸谷山不動院」は、交通安全やガン封じのご利益で有名な寺院です。250段ある参道の石段を登り切ると、清水寺の舞台と同じ造りの本堂が現れます。
奥が洞窟という珍しい本堂には不動明王が祀られ、本堂前の柱にはガン封じ・病気平癒の「願かけふだ」がびっしりと掛けられています。タヌキが『他抜き⇒他を抜く』につながることからスポーツ選手の参拝も。
目次
狸谷山不動院のご利益
- ガン封じ
- 狸谷山不動院のご本尊は不動明王で、強い眼力で病魔も逃げていくことから難病平癒・ガン封じのご利益があります。
- 厄除け・交通安全
- 狸谷山不動院は、京都初となる交通安全自動車祈祷が行われた寺院。以来、50年以上災難除けのお不動さんとして信仰されています。
狸谷山不動院の授与品
狸谷山不動院のお守り
授与品は、本堂手前の受付所でいただけます。
身代わりお守り
どんなことでも不動明王が身代わりになってくれるお守り。財布などに入れておきたい人は袋なしもあります。
交通守(シール付)
交通守とシールがセットになったお守り。
狸(苦抜き)鈴守
他に抜きんでるという意味。商売繁盛の縁起物。
ガン封じなで御幣
ガン封じ・難病よけの特別なお札。
狸谷山不動院のお札やお守りは通販でも買うことができます。
狸谷山不動院のおみくじ
おみくじ
開運招福のお守り入りで、十二体の縁起物のうち一体が入っています。
狸谷山不動院の絵馬
開運招福の絵馬でその年の干支の絵馬です。
狸谷山不動院の御朱印
狸谷山不動院の御朱印は、通常御朱印と輝く金色の特別御朱印の2種類です。
今回は、七難即滅と書かれた通常の御朱印をいただきました。
【場所】受付所
【受付時間】09:00~16:00
狸谷山不動院の御朱印帳
狸谷山不動院の御朱印帳は赤と黒の2種類。赤は可愛いたぬき、背面には山伏姿のたぬきが描かれています。黒はご本尊の咜怒鬼(たぬき)不動明王。
狸谷山不動院の見どころ
本堂へは250段ある参道の石段を登る
まず出迎えてくれるのは、奉納された狸の置物たちです。狸は「他抜き」につながり、他より抜きに出るということで商売繁盛や勝運のご利益があり、スポーツ選手や芸能人からの信仰も篤い寺院です。
1985年に阪神タイガースが優勝した記念の碑が、当時の監督吉田義男名であるので阪神ファンは必見です。
苔むした鳥居と周囲の木々、そして薄暗さが怖い雰囲気ですが修行の場というのはこういう感じなのでしょう。空気感が清々しというよりピリッとしていました。
ここからは250段ある石段「健康階段」を登っていきます。ここまで歩いて登ってきた人はすでに疲れてるかもしれませんが、頑張って登っていきましょう。
福寿円満のご利益がある「白龍弁財天」
狸谷山の扁額のかかった鳥居をくぐると左手に、朱色の鳥居が立ち並ぶ先に福寿円満のご利益がある「白龍弁財天」があります。
享保3年(1718)に木食上人(もくじきしょうにん)が狸谷山にこもって修行をする時に、安置した白龍弁財天です。
狸谷山不動院の白龍弁財天は、とにかく「財福や商売繁昌」のご利益が大きいそうですが、まさに知る人ぞ知るといった感じです。中は暗く白龍弁財天を見ることは難しいです。
白龍弁財天の脇には、錫杖(しゃくじょう)が置かれていました。
「お迎え七福神」と「お迎え大師」
白龍弁財天の参拝を終え石段を登ると、左手に福徳の神々「七福神」が出迎えてくれます。石像の七福神が勢ぞろいです。
七福神と書かれた石碑の前にある、錫杖(しゃくじょう)を鳴らしてお参りしましょう。七福神を過ぎると、結界柱に囲まれ天高く伸びる御神木があります。
そして、石段99段目には弘法大師像「お迎え大師」が。そばにいる狸が今のが何段目なのかを教えてくれます。
日本中を歩いてまわり修業をした弘法大師の足腰の強さにあやかるべく、わらじの形をした「健脚わらじ」が足元に奉納されています。
弘法大師の左側にある錫杖(しゃくじょう)は、修行僧が身に降りかかる危険などを振り払い身を守る法具。狸谷山不動院では厄払い・災難除けの交通安全の「錫杖守(初穂料1,000円)」が授与されています。
弘法大師を祀る「光明殿」
石段126段、約半分登ったところにあるのが弘法大師を祀る「光明殿」です。狸谷山不動院は錫杖(しゃくじょう)が置かれているところが何か所かありますがここにも。「錫杖を鳴らしてからお参りください」と書いてありますので、錫杖の音で訪れたことを知らせてから参拝しましょう。
お堂内は「やすらぎ廟」という納骨堂にもなっています。大師堂の周囲には四国八十八ヶ所霊場のお砂踏があり、お堂の周りを一周することで四国霊場八十八ヶ所を巡ったのと同じく、人間の持つ88の煩悩が消え、願いが叶うと言われています。
発進門→修業門→成就門をくぐり、お堂の周りの石仏を拝みながらお遍路をします。足元の四角い石には第一番から順に番号が書かれています。
自分の干支の守り本尊もあるので見落とさないように!不動明王はとり年生まれの守り本尊です。
途中には「木食上人参籠之地」の石碑や、木食上人と関係の深いものなのか、椅子のようなものがありました。そして最後、成就門をくぐるときには煩悩が消え、願いが成就します。
3分あれば一周できるのでぜひ、お遍路してみてはいかがでしょうか。そして「光明殿」を過ぎると狸谷山不動院の本堂まではラストスパート。
懸崖造りの本堂
最後の急な石段を登り終えると、正面に柴灯護摩道場があり、左手を見上げれば本堂が・・・。
懸崖造り(けんがいづくり)と呼ばれる工法で建てられた本堂は、木組みの上に立っています。舞台造りともよばれ、あの清水寺の舞台と同じ造りなんです。本堂の様子は後述します。
狸谷山不動院の境内
参拝順路に従って右に進みトイレの神様や大国さま、宮本武蔵の修行の滝などを参拝し、本堂へ辿り着きます。早ければ5分ぐらいで本堂です。
本堂前の広場、柴灯護摩道場は「火渡り祭の火渡り」や「秋まつりのおつながり参拝」が行われる場所。一乗寺周辺は、曼殊院、詩仙堂、圓光寺など紅葉の名所が多いですが、狸谷山不動院の紅葉もきれいです。
不浄を清める「トイレの神様」
三社明神堂の手前にあるのが、ウスサマ明王を祀るお社です。不浄を清めるご利益があるウスサマ明王、まずここで日頃の不浄を清めます。
家門隆昌・立身出世「三社明神堂」
そして奥には、衣・食・住の神が祀られていて、家門隆昌・立身出世のご利益がある霊験あらたかな三社明神堂です。
狸に見られてる「手水舎」
隣にある三社明神堂の石柱の周りに、奉納された狸の置物が置かれているので、狸に見られながら手水舎で清めることになります、、、。なぜか一体だけ真っ青な狸がいたのが気になります。
不動の活力「宮本武蔵修行の滝」
「七福即生」「七難即滅」と書かれた石柱がある階段の上には、不動明王が祀られた滝があります。
錫杖を鳴らして拝み奥に進むと、慶長9年(1605)に宮本武蔵が吉岡清十郎一門との決闘の前に修行をした滝があります。煩悩を洗い浄める滝で、心身を浄化し不動の活力を授かれるパワースポットです。
不動尊が右手に持つ悪魔をも降伏させると伝わる降魔の利剣(ごうまのりけん)の極意を、剣豪である宮本武蔵はこの場所で悟り刀を磨いたと言われています。
宮本武蔵と吉岡清十郎一門の決闘の地は、山の麓にある一乗寺「下り松」という場所。決闘の地には石碑が建てられ、決闘当時の下り松の古木は、近くにある「八大神社」の境内に大切に保管され、誰でも見ることができます。
七福神の「大黒さま」と「蛭子さま」
ここには、財産や商売繁盛のご利益がある「大黒さま」と、商売繁盛・除災招福のご利益がある「蛭子さま」が祀られています。鳥居のサイズ感が気になりますが、小さな鳥居の奥に仲良くご鎮座されています。
厄落とし「女厄坂と男厄坂」
境内には、一段ごとに厄が落ちる「女厄坂」と「男厄坂」があります。女厄坂は、大黒さまと蛭子さまの脇にあり、男厄坂は本堂前にあります。
女性の厄年は33歳、男性は42歳ということで石段の数が33段と42段になっています。
瓜生山山頂の「奥之院」
本堂手前には、瓜生山山頂の奥之院へ通じる山道があり、奥之院には幸竜大権現が祀られています。
不動明王の使者である三十六童子が奥之院まで導いてくれます。
こんがら童子からはじまり、童子の案内どうりに登っていきます。三番目の童子まで行って「元勝軍地蔵尊道」と書かれた石柱のところでは行きましたが、その先は行ってません。
何となく狸(たぬき)や獣がいそうな雰囲気、、、。武器となる錫杖も持ってないので、ここまでにしておきました。ハイキングコースですが、山道なので行かれる方は気を付けて。
不動明王が祀られる本堂
ガン封じ・交通安全のご利益が有名な「タヌキ谷のお不動さん」狸谷山不動院。清水寺と同じ造りの本堂の奥は、洞窟になっており、岩肌の部分に石造りの不動明王が安置されています。もともとあった洞窟を囲うように後からお堂が建てられたそうです。
入山料(拝観料)500円を納めて本堂へ。中学生までは無料です。
入山料は備え付けの木箱に入れるスタイル、小銭がないと困ると思いきやキャッシュレスも対応。キャッシュレスは、本堂手前にある受付所での対応です。
「願かけふだ」でがん封じや健康祈願
本堂でまず目に飛び込んでくるのが、ねがい柱に掛けられた多くの「願かけふだ」です。ガン封じや難病平癒のご利益が有名なだけあり、ねがい柱は願かけふだでモリモリの状態です。
「願かけふだ(1,000円)」は、本堂に入る前に受付所で購入して、記入もしておきます。
4つあった「ねがい柱」はどれも「願かけふだ」でいっぱいで、結ぶにも一苦労の状態でした。
舞台上からは京都市内を見ることができ、正面には五山の送り火の「船形」が見えます。
本堂では年に数回「特別洞窟内陣参拝」が開催
「願かけふだ」と向き合うかたちで、ご本尊がいらっしゃいますので、鐘を二回ならして合掌、祈念します。ガン平癒のお礼、そして今後の健康を祈願してきました。
本堂内の一段高くなっているところから奥が洞窟で、ひんやりとした空気が漂っています。この日はちょうど洞窟内陣が開催されており、間近で不動明王さまを拝むことができました。鬼も悪魔も逃げていきそうな強眼力!「特別洞窟内陣参拝」は年に数回開催されています。
不動明王のパワー念珠
本堂内には「不動明王のパワー念珠」という大きな数珠があり、なでることでパワーをいただけるお数珠です。
この時はコロナの影響で触れませんでしたが、手をかざして活力をいただいてきました。一番大きな玉は不動明王さまを表していて、小さな玉はお遣いの童子です。
お守りは「身代わりお守り」と「交通安全ステッカー」が人気
お守りは、ストラップ型の「無病丹」や「腕輪念珠」とも迷いましたが、、、、。
今、人気上昇中のお不動さまのお姿入りのカラフルな念珠。
やっぱり定番の「身代わりお守り」にしました。
そしてもう一つが、「追突注意」と書かれた「交通安全ステッカー」です。狸谷山不動院は、京都で初めて災難除けの交通安全自動車祈祷を行ったところで、京都では「交通安全は狸谷へ!」といわれるほど有名な寺院です。
京都人の車に貼られているステッカーは、「狸谷山不動院の交通安全ステッカー」か「晴明神社の魔除ステッカー守り」が多いです。
狸谷山不動院の行き方
最寄りのバス停「一乗寺下り松町」から鳥居前までは徒歩で約20分、鳥居前から石段を登って本堂までは10~15分ぐらいかかります。最寄りのバス停~本堂までは約30分ぐらいかかるので、歩いて行く場合は歩きやすい靴で参拝することをおすすめします。
車の場合は途中にある交通安全自動車祈祷殿と、鳥居前に駐車場があります。
駐車場1. 自動車祈祷殿前
自動車祈祷殿の前に150台停めることができる駐車場(無料)があります。北白川通りから曼殊院道、八大神社の方へ4~5分進むと、左手に自動車祈祷殿があります。
駐車場から狸谷山不動院の鳥居前までは歩いて5分ほどで、山に向かって登りが続きます。そこから250段の石段を登り本堂まで10~15分です。自動車祈祷殿~本堂までは歩いて20分ぐらいはかかると思います。
駐車場2. 狸谷山不動院の鳥居前
ホームページにはこちらの駐車場は載っていませんが、狸谷山不動院の鳥居前に約8台ほど無料で停められる駐車場がありました。
鳥居前から250段の石段を登り、本堂までは10~15分ほどです。
狸谷山不動院のイベント・行事
初不動
不動明王の一年で最初のご縁日、ご本堂では特別法要が行われ、参拝者にはガン封じのご利益がある笹酒(無料)が振る舞われます。
時間:09:00~16:00
料金:無料
火渡り祭・祈り灯ろう
本堂での護摩法要に始まり、護摩壇の護摩木を崩してできた約5メートルほどの火床の上を山伏が素足で渡ります。続いて火渡りおふだを手にもった参拝者が素足で火渡りを行い家内安全・無病息災を願います。
時間:19:00~
入山料:500円(※火渡り無料)
※当日限定火渡りおふだ:500円
秋まつり・おつながり参拝
不動明王と仏縁を結ぶことができる特別な日で、本堂の不動明王の右手の剣に結ばれた長いおつながり布は、本堂下の柴灯護摩道場まで伸び、その布に触れ「おつながり参拝」を行うことができる年に一度の貴重な行事です。
時間:11:00~
狸谷山不動院の由緒
木食上人が参籠修行の場として享保3年(1718)狸谷山の開山し狸谷不動明王を安置したのがはじまりです。
狸谷山不動院のご本尊
- ご本尊
- 不動明王
狸谷山不動院の基本情報
- 名称(よみがな)
- 狸谷山不動院(たぬきだにさんふどういん)
- 住所
- 〒606-8156 京都市左京区一乗寺松原町6
- 駐車場
- あり 約150台/無料 ※自動車祈祷殿前
- 参拝・拝観時間
- 09:00~16:00
- 参拝・拝観料
- 無料 ※本堂入山料:500円 ※中学生までは無料
- 公式ホームページ
- http://www.tanukidani.com/
- その他
- -
狸谷山不動院のアクセス
- 公共交通機関の場合
- 市バス「一乗寺下り松町」徒歩約10分
- 叡山電車「一乗寺」徒歩約15分
狸谷山不動院の地図
狸谷山不動院の口コミ
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