京都左京区にある赤山禅院は、「もみじの寺」とも言われる紅葉の名所。比叡山延暦寺の塔頭寺院として創建され、1,100年以上京の都を守ってきた方除けのお寺で、拝殿の屋根の上には代替わりした新米神猿、境内には新米を指導する先輩神猿を見ることができます。
また、都七福神めぐりの一つ福禄寿のお寺としても有名で、福録寿のお姿みくじが人気。境内には願い事を思いながらくぐる大きな数珠「正念誦・還念珠」や、。毎年、仲秋の名月の日には「ぜんそく封じのへちま加持」が行われ多くの人が訪れます。
目次
赤山禅院のご利益
- 方除け
- 赤山禅院は都の表鬼門(北東)に位置し、都を守る方除けの寺として建てられたことから方除けのご利益があります。
- 商売繁盛
- 赤山禅院は、申の日の五日に参拝すると吉運に恵まれ、掛け寄せ(集金)の神様と言われるようになります。このことが「五十(ごと)払い」の起源となり、商売繁盛のご利益があるといわれる由縁。
- ぜんそく・気管支炎平癒
- 赤山禅院では、仲秋の名月の日に「ぜんそく封じのへちま加持」が行われ、ぜんそく・気管支炎封じ込め平癒のご利益があるとされます。
- 航海安全
- 慈覚大師が唐から日本へ帰る途中に、幾度となく遭難しそうになったが、赤山大明神が現れ守ってくれた。このことから航海安全のご利益も知られています。
赤山禅院の授与品
赤山禅院のお守りや御朱印などの授与品は、境内の一番奥にある福禄寿殿の授与所でいただくことができます。
赤山禅院のお守り
福禄寿神の肌守り
福禄寿を肌身離さず持っておくためのシンプルなお守り。お財布やバッグにも入れやすくていいですね!
七福神守り
黄色の巾着の中に、金色に輝く七福神が勢ぞろいで入っている、幸福・金運守りです。
赤山禅院のおみくじ
お姿おみくじ
七福神の一人で、幸福・高禄・長寿の三徳をそなえた神さま「福禄寿」のお姿おみくじ。こけしをヒントに作られたもので、福禄寿の人形の中におみくじが入っています。顔は一つ一つ手書きで書かれているので、少しずつ表情が違うのがいい。
福禄寿の胎内からおみくじが出てくる、なんだか妙に有難さを感じます。おみくじは読んだら胎内へ戻し、家に持って帰って飾っておきます。嫌なことがあった時や辛いことがあった時には、福禄寿のお腹からおみくじを出して読み返すとよいそうです。
こちらは、福禄寿殿奉納された前年のお姿おみくじ。これだけ並ぶと壮観です。
赤山禅院の御朱印
赤山禅院の御朱印は、「赤山大明神」と「福禄寿」の二種類がいただけます。
こちらは「赤山大明神」の御朱印。平安京の鬼門にあたる赤山禅院を称し「皇城表鬼門」と書かれています。
こちらは「福禄寿」の御朱印。福禄寿は七福神の一人で、幸福・高禄・長寿の三徳をそなえた神さま。
赤山禅院では、神社とお寺、両方の御朱印がいただける珍しいスポット。
【場所】福禄寿殿 授与所
【受付時間】09:00~16:30
赤山禅院の御朱印帳
赤山禅院には無地の御朱印帳と、都七福神の絵が入った御朱印帳の二種類があります。
・無地の御朱印帳:1,000円(朱印別)
・都七福神絵入りの御朱印:2,000円(福禄寿朱印込)
赤山禅院の見どころ
山門から続く参道
赤山禅院は、「もみじ寺」という別名を持つほど紅葉が美しい名所として知られています。山門から続く参道も秋は紅葉が美しく、夏は青もみじの清々しさを感じることができます。
春は遅咲きの桜、夏は青もみじ、秋は紅葉と訪れるシーズンによって、まったく雰囲気の違う赤山禅院です。
山門は朝6時~夕方6時まで開いていますが、赤山禅院の参拝時間は9時~16時半となります。
拝殿と屋根上の神猿
赤山禅院に到着してまず正面に見えるのが、拝殿です。拝殿の屋根の上をよく見ると・・・。
屋根の上に、金色の御幣とかぐら鈴を持った鬼門除けの神猿がいます。神猿が見つめる先は京都御所、京の都に邪気が入ってこないように見守ってくれています。柵に入れられているのは、昔、夜な夜な職務を忘れて遊びに行くことがあったからだそう。
屋根の上にいる神猿は新米で、令和元年に代替わりしました。先輩神猿さんは屋根から降りて、拝殿に向いて建てられた猿小屋から、新米猿の教育指導にあたっています。
こちらは先輩神猿さんの現役時代の写真です。お猿ぽっさと貫録がありますね。
本殿と正念誦・還念珠
創建1100年を超える赤山禅院、本殿には皇城表鬼門の鎮守として赤山大明神が祀られています。
狛犬が一体だけこちらを向いています。中国から勧請した神さまなので、所どころ中国の雰囲気がする赤山禅院。
赤山禅院の境内には、「正念誦(しょうねんじゅ)」と「還念珠(かんねんじゅ)」という2つの大きな数珠があります。
本殿手前にある「正念誦」は入口にあたり、境内をぐるっと周ると最後に出口となる「還念珠」があります。密教の重要な考え方を示しているようです。
正念誦をくぐる時に心に浮かんだ願い事を、出口「還念珠」まで思い続けます。出口となる還念珠をくぐる時に、「その願いは本当に大切な願いか?」を自分に問いかけます。
答えがYESなら、その願いが叶うように努力することを誓い、仏さまに力を貸して欲しいと祈りましょう。境内をぐるっとまわると、「正念誦」から「還念珠」までは10~15分ぐらいかかります。
七福神の福禄寿を祀る「福禄寿殿」
赤山禅院は都七福神めぐりの一つで、境内には福禄寿(ふくろくじゅ)を祀る福禄寿殿があります。
長い額が特徴的な福禄寿は、三徳(幸福・高禄・長寿)をあたえられた神様で商売繁盛・延寿・健康といったご利益があります。
福禄寿の姿みくじや、正月二日や節分の夜に枕の下に敷いて寝ると吉夢を見て、七福神の福徳を授かれる「夢見の宝船」の絵なども人気です。
福禄寿殿の前には七福神の像が勢ぞろいしています。
新年の都七福めぐりの期間に訪れると、七福神たちはの杖や頭など置けるところにたくさんのお賽銭が置かれていました。七福神の口にもお賽銭が!
赤山禅院の境内にあるお社
地蔵菩薩を祀る「地蔵堂」
赤山禅院のご本尊である赤山大明神は、地蔵菩薩の化身といわれており、境内に地蔵菩薩を祀る地蔵堂があります。
七福神の一神「弁財天」も
赤山禅院の境内には、七福神の一人「弁財天」を祀るお社もあります。出世弁財天として信仰を受けています。
縁結びの「相生社」
福禄寿殿の奥には、縁結びのご利益がある相生社があります。
ここには人型をした珍しい縁結びの「おしどり絵馬」があります。絵馬には、相生明神、日月明辰・鷲鷹吉祥と書かれ、運命を示すような北斗七星と太陽と月が描かれています。
この太陽は男神、月は女神を表し、絵馬の裏に二人の名前を書いて奉納します。男星名と女星名という風に、「性」ではなく「星」になっているのが不思議な感じ。
鬼門方除け「金神宮」と夫婦和合「歓喜天社」
鬼門方除けの神さまを祀っている「金神宮」。お社の前には小さな狛犬が鎮座しています。赤山禅院の狛犬は中国の獅子ですね。
夫婦和合の神さまを祀っている「歓喜天社」のお社もありました。
赤山禅院のイベント・行事
ぜんそく・気管支炎封じ へちま加持
毎年中秋の名月の日に行われる「へちま加持」には、ぜんそくや気管支炎封じのご利益があります。千日回峰行を満行した大阿闍梨(あじゃり)が、へちまにぜんそくや気管支炎を封じ込める天台の秘法である加持・祈祷を行います。
仲秋の名月の日に加持・祈祷を行うことで、仲秋の名月の日から徐々に月が欠けていくように、病を封じ込めることができると言われています。参詣者には大阿闍梨が加持をした「へちまの御牘(ごとく)」が授与されるほか、へちま汁や粗飯などの接待もあります。
時間:09:00~14:00頃
料金:3,000円(加持料)
備考:当日は臨時送迎車あり(叡山電鉄修学院駅前~赤山禅院鳥居前)
赤山禅院の由緒
第三世天台座主であった慈覚大師円仁の遺言により、仁和4年(888)第四世天台座主であった安慧が中国の唐の赤山にあった泰山府君(赤山大明神)を勧請し、延暦寺の塔頭寺院として赤山禅院を創建したと伝えられています。
赤山禅院のご本尊
- ご本尊
- 赤山大明神(せきざんだいみょうじん)
赤山禅院の基本情報
- 名称(よみがな)
- 赤山禅院(せきざんぜんいん)
- 住所
- 〒606-8036 京都市左京区修学院開根坊町18
- 駐車場
- なし
- 参拝・拝観時間
- 09:00~16:30(開門06:00、閉門18:00)
- 参拝・拝観料
- 無料
- 公式ホームページ
- http://www.sekizanzenin.com/
- その他
- -
赤山禅院のアクセス
- 公共交通機関の場合
- 地下鉄烏丸線「松ヶ崎駅」下車、タクシー7分
- 市バス「修学院離宮道」下車、徒歩15分
- 叡山電車「修学院駅」下車、徒歩20分
赤山禅院の地図
赤山禅院の口コミ
口コミを書く ※口コミガイドラインをご確認の上、投稿をお願いします。 | |
御朱印帳専門店「京都ごりやく堂」
大人かわいい御朱印帳からおしゃれな和小物まで、御朱印巡りが楽しくなるようなアイテムを豊富に取り揃えています。