平安時代のミステリアスな絶世の美女「小野小町」が、晩年に暮らしていたとされている隋心院(ずいしんいん)。春には梅や桜、秋には紅葉と、四季折々の美しい景色が楽しめる寺院です。
小野小町が使っていた「化粧井戸」や、1000通ものラブレターが埋められている「文塚」、小野小町の一生を描いた「極彩色梅匂小町絵図」など見どころいっぱい。3月最終日曜日には、梅の花の下「はねず踊り」が華やかに開催されます。
目次
隋心院のご利益
- 学芸上達、恋文上達、縁結び、美人祈願
- 小野小町が女流歌人で六歌仙の1人であったことから、恋文の上達のご利益があるとされています。また世界三大美女として名高い小野小町にあやかり、縁結びや美人祈願で訪れる女性も多い。
隋心院のお守り
にほい袋
縁結びのご利益があるにほい袋。可愛いくてよい香りもするので、カバンにつけるのがおすすめ。
美心守り
美しい心のお守りと書いて「美心守り(びじんまもり)」と読みます。美人とは見た目ではなく、内面の「心」からあふれでる優しさや、美しい気持ちを持った人ということですね。
縁結びおみくじ守り
こちらは縁結びおみくじ守り。着物を着た女の子のお守りと、おみくじが一体になっています。
このおみくじ一体一体着物の絵柄が違うんです。私はこちらの子にしました。
縁結びおみくじなので恋愛のことが主に書かれています。わたしの結果は「吉」でした。おみくじを丁寧に結びます。
お守りは持ち帰ってもよいのですが、いくつか結ばれていました。
隋心院の御朱印
こちらは、春限定(3/1~3/31)の見開きの御朱印(500円)です。その他通常御朱印(300円)もいただけます。
小野小町と梅の花が描かれたとてもかわいらしい色味の御朱印です。
【場所】寺務所
【受付時間】9:00~16:30
隋心院の見どころ
小野小町歌碑と連弁祈願
隋心院の入口にあるのが、小野小町歌碑と連弁祈願。歌碑には、小野小町が詠んだ百人一首でおなじみの歌が刻まれています。
「花の色はうつりにけりないたづらに わが身よにふるながめせしまに」
訳:桜の花の色は、春の長雨が降っている間にむなしく衰え色あせてしまった。ちょうど私の美貌が衰えたように、恋や世間のもろもろのことに思い悩んでいるうちに。
桜の花の色が色あせていくのと、自身の美貌の衰えをかさねて詠まれた有名な詩ですね。
小野小町歌碑の右横にあるのが連弁祈願(れんべんきがん)。蓮の花をかたどった紙に願いごとを書いて、白い水瓶に連弁を浮かべてると、水に溶けて祈願になります。
隋心院のご本堂や小野小町の品々
中には有名なお釈迦様がずらり。
廊下を歩いていると頭の上に輿(こし)が天井から吊られています。
小野小町はこちらでお出かけされてたんでしょうか。
小野小町が使っていたとされる物入れ。ところどころ色褪せていて、穴もあいているのが使用感があってリアルですね。
女性のための小町堂
女性のための納骨堂、女性の終の棲家(すみか)、その名も「小町堂」。絶世の美女・小野小町が生きたこの地に、身をうずめるのも素敵ですね。
百夜通いの証である小町榧の実
深草少将の百夜通い(ももよがよい)の証である榧(かや)の実です。小野小町は、深草少将が通った夜の数を榧の実を使って数えてたそうです。よく見ると実には糸を通した跡があります。
隋心院に榧の木が多いのは、深草少将が99夜目に倒れてしまったため、小野小町が榧の実を屋敷のまわりに埋めたためと伝わります。
小野小町の一生を描いた極彩色梅匂小町絵図
はねず色(薄紅色)を基調とした鮮やかな襖(ふすま)絵。その名も「極彩色梅匂小町絵図(ごくさいしきうめいろこまちえず)」。
4枚の襖(ふすま)に小野の小町の一生が描かれています。左から、生誕の図、饗宴の図、伝承の図、夢幻の図。
「極彩色梅匂小町絵図」は「だるま商店」という若手アーティストによって2009年に公開されたもの。色使いはカラフルでモダンでありながら、絵の構図は平安絵巻を想わせるものになっています。
SNS映えする襖絵は写真撮影OK。襖を一枚ずつ撮ったり、全体で撮ったり、襖絵をバッグに記念写真などなど。
小野小町の化粧井戸
小野小町の屋敷の近くにあったとされる「化粧の井戸(けわいのいど)」。小野小町がお化粧をするときに、こちらの井戸の水を使っていたといわれています。
今は竹藪の中にひっそりとある井戸。あめんぼがすいすい泳いでいました。
小野文塚
本堂の裏手にある小野文塚は、小町宛に送られた1,000通もの恋文が埋められていると伝わる塚。小野文塚で祈願すると、文章の上達や縁結び・恋愛成就のご利益があるといわれています。
隋心院では写経・写仏体験ができる
隋心院では写経・写仏体験を随時受け付けています。ただし、法要や行事があるとできない場合があるので事前に確認が必要です。
写経は般若心経で、写仏は多くの種類から選びます。時間に余裕のある方は無心になれる、写経・写仏で心身を正すのもおすすめ。
受付時間:09:00~15:00
所要時間:1時間半~3時間
料金:2,000円(拝観料含む)
※法要や行事で
隋心院のイベント・行事
小野梅園の観梅祭
隋心院の小野梅園には、約230本の梅の木が植えられており、満開の時には園内に梅の香りが漂い「はねず色(薄紅色)」に彩られます。
名勝小野梅園の遅咲きの梅「はねずの梅」は3月中旬あたりが見頃。
例年3月初旬より小野梅園にて「観梅会」が行われます。
時間:09:00~16:30
料金:大人/500円、こども/300円
はねず踊り
3月の最後の日曜日には「はねず踊り」が開催されます。はねず踊りは、小野小町を想い慕った深草少将の物語「百夜通(ももよがよい)」を題材にした
花笠を被り、はねず色(薄紅色)の衣装を着た少女たちの華やかな踊りと童歌が披露されます。
時間:09:00~16:30 ※踊りの時間は11時から3~4回
料金:大人/1,000円(はねず踊り+梅園+本堂拝観料)
隋心院の由緒
真言宗善通寺派の大本山で、弘法大師より8代目の弟子にあたる仁海僧正の開基にして、一条天皇の正暦二年(西暦991年)奏請して、この地を賜り一寺を建立されました。
隋心院のご本尊
- ご本尊
- 如意輪観音
隋心院の基本情報
- 名称(よみがな)
- 隋心院(ずいしんいん)
- 住所
- 〒607-8257 京都市山科区小野御霊町35
- 駐車場
- あり/30台、時間/9:00~16:30
- 参拝・拝観時間
- 【社務所・授与所】受付時間/9:00~16:30
- 参拝・拝観料
- 500円
- 公式ホームページ
- http://www.zuishinin.or.jp/
隋心院のアクセス
- 車の場合
- 京都東ICから10分
阪神高速8号京都線山科出口から約5分 - 公共交通機関の場合
- 京都市営地下鉄 東西線「小野駅」より徒歩5分
隋心院の地図
隋心院の口コミ
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