京都市山科区にある毘沙門堂門跡は、ご本尊に七福神の一人「毘沙門天」を祀っている門跡寺院。宸殿の「動く襖絵」、霊殿の守護龍「天井龍」、目を合わせるとついてくる「鯉のついたて」など動く障壁アートが目白押しです。
毘沙門堂門跡は知る人ぞ知る桜と紅葉の名所で、まだまだ穴場スポット。春には寝殿前の大しだれ桜をはじめ、境内は桜で埋め尽くされ、秋には勅使門前の勅使坂はもみじの絨毯が敷かれとても美しく、晩翠園の回遊式庭園から眺める紅葉も絶景です。
目次
毘沙門堂のご利益
- 商売繁盛
- 毘沙門天のお使いである「百足(むかで)」は、百本の足でお金を集めてくれるといわれており、毘沙門天は金運財運の神として信仰され、商売繁盛のご利益があるとされています。
毘沙門堂のお守り
むかで札(牛王宝印)
毘沙門天のお使いの百足(むかで)が描かれたお札「牛王宝印(ごおうほういん)」。真ん中は毘沙門堂と書かれており、右に牛王、左に宝印と記されています。
牛王(ごおう)といわれる漢方薬を混ぜたもので書かれており、薬の力(霊力)で厄や災難、害虫の侵入も防ぎ、良い運や金運を呼び込む珍しいお札。家や事務所などの入口に貼っておくと霊力をはっきします。
毘沙門堂の御朱印
「毘沙門天」の御朱印をいただきました。御朱印右下のもみじの色は訪れた時のもみじの色づき具合によって変わります。この時は紅葉の時だったので朱印も赤色でしたが、黄色と緑のグラデーションのものなどさまざまです。
その他毘沙門堂の御朱印は期間限定ものなどたくさんの種類があります。
【場所】授与所
【受付時間】8:30~17:00(16:30最終受付) ※冬季(12/1~3/15)は 8:30~16:30(16:00最終受付)
毘沙門堂の見どころ
毘沙門堂の境内
極楽浄土へ続く「極楽橋」
後西天皇が毘沙門堂を訪れた時に「橋より上はさながら極楽浄土のような清浄華麗な霊域である」とほめたたえられ「極楽橋」と名付けられました。
どんなに位の高い方でもこの橋の手前で乗物から降りて毘沙門堂に参拝されました。橋の手前の石に「下乗」と書かれています。
この橋の向こうは極楽浄土のような霊域です。
仁王門(におうもん)
仁王門までは急な長い石段を登ります。
階段を登りきると、朱色の仁王門があり中央には特大の「毘沙門天」と書かれた提灯があり、阿吽の二天像が毘沙門堂の入口を守っています。
毘沙門堂のご本堂
毘沙門堂は横から見るのも美しく、赤に緑の透塀(すきべい)が映えます。
勅使門(ちょくしもん)
紅葉の絨毯で有名な勅使門前へと続く石階段、人が多くてこの時は絨毯を見ることができず、残念です。
毘沙門堂内から眺めた景色です、勅使門は天皇の勅使以外は通ることのできない門なのでこの門は閉まっています。
高台弁財天
鳥居をくぐり池に架かる橋を渡った先にお堂があります。
短く急な階段を登り参拝します、急な階段なので足元には注意が必要です。
高台弁財天は、豊臣秀吉の母、高台尼公が大阪城に祀っていたものを、庶民福楽を願い山科の地に移設したものです。高台弁財天は、別名「不老弁財天」とも言われています。弁財天のお堂周辺も紅葉がとても綺麗でした。
弁財天のお社の裏には実は小さな滝があり、その側には水天さま、不動明王、妙見菩薩が祀られています。
裏山からは一筋の水が落ちています。
滝の右手には水天さまがいらっしゃいます。
そのさらに右手には不動明王、妙見菩薩の像が祀られています。
宸殿前の枝垂れ桜
樹齢は百数十年と言われている立派な枝垂れ桜があり、4月初めごろから中旬頃に満開になります。
横に大きく広がった枝垂れで桜、春には美しい花を咲かせ訪れた人の心を癒してくれます。拝観時間内であれば、境内に自由に入ることができるのでお花見に訪れる人がとても多く、知る人ぞ知る桜の名所です。
毎年4月8日に近い日曜日には観桜会・花祭りが開催され、お茶席でお琴の演奏をききながら境内の桜を愛でることができます。
霊殿・宸殿内の動く絵
毘沙門堂門跡では、狩野派によって描かれた摩訶不思議な障壁画が必見です。
ずっと眼が合う天井龍
霊殿の天井には「八方睨みの龍」と呼ばれる、龍の絵があります。どの角度から見ても龍と眼が合います。
さすが霊殿の守護龍です、表情を変えながらずっと見てきます。見はられてるみたいです。
鑑賞者が中心になる動く襖絵
宸殿内の襖絵、どの角度から見ても常に鑑賞者が中心になるように逆遠近法が使われている襖絵です。
どの場所に動いても、ずっと自分が中心。
ついてくる鯉の衝立(ついたて)
霊殿にある鯉が描かれた衝立(ついたて)。鯉の眼を見ながら左右にゆっくり動くと、鯉が尾っぽふって泳ぎながらついてくるように見えます。可愛い鯉ですね。
晩翠園(ばんすいえん)、回遊式庭園
江戸時代初期に造られた回遊式庭園、「心字」の裏文字の形の池には千鳥石や亀石など座禅石が置かれ、滝は谷川の水を引いて造られた名園。奥に見えるのが観音堂(月見台)です。
晩翠園にある手水鉢(ちょうずばち)は、一品公弁親王のお気に入りで鞍馬天然石で造られた銘器です。
お猿さん?がちょこんと石の上に乗っているます。
毘沙門堂のイベント・行事
観桜会・花祭り
毎年4月8日に近い日曜日に開催され、お茶席でお琴の演奏をききながら境内の桜を愛でる会です。
もみじまつり
毎年11月23日に開催され、午前11時より本堂にて千燈会祈願法要(せんとうえきがんほうえ)、午後1時半から境内で詩吟・和太鼓演奏・琴演奏・紅葉するメロディ・六斎念仏などが奉納されます。
毘沙門堂の由緒
創建は大宝三年(703)、文武天皇の勅願で僧行基によって、出雲路(上京区・御所の北方)に開かれ「護法山出雲寺」と称されていた。その後、たび重なる戦乱から苦難の道をたどり、寛文五年(1665)山科安朱の地に再建されました。後西天皇の皇子公弁法親王が入寺して以降は門跡寺院となった。
毘沙門堂のご本尊
- ご本尊
- 毘沙門天(びしゃもんてん)
毘沙門堂の基本情報
- 名称(よみがな)
- 毘沙門堂(びしゃもんどう)
- 住所
- 〒607-8003 京都市山科区安朱稲荷山町18
- 駐車場
- あり/約10台
- 参拝・拝観時間
- 【社務所・授与所】受付時間/8:30~17:00(16:30最終受付) ※冬季(12/1~3/15)は 8:30~16:30(16:00最終受付)
- 参拝・拝観料
- 境内無料、殿舎・宸殿は500円
- 公式ホームページ
- http://www.bishamon.or.jp/
毘沙門堂のアクセス
- 車の場合
- 名神高速「京都東IC」を出て、山科駅前の旧三条通より北に入る
- 公共交通機関の場合
- JR・地下鉄「山科駅」下車、徒歩約20分
毘沙門堂の地図
毘沙門堂門跡の口コミ
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