鞍馬山の山上にある「鞍馬寺」は、牛若丸が天狗から剣術を習った地とも伝わります。宇宙エネルギー「尊天」を祀る本殿金堂前には、エネルギーが満ちるパワースポット「金剛床」があり、鞍馬寺が京都一の最強パワースポットといわれる所以。
鞍馬から貴船にぬける「木の根道」には、牛若丸の背比べ石や修行場所、奥の院魔王殿などの神秘的なスポットがあり、不思議な逸話が語り継がれているスポット。自然あふれる鞍馬山を登れば、山が発するパワーをチャージできる!
目次
鞍馬寺のご利益
- 厄除け・魔よけ
- 千手観音菩薩・毘沙門天王・護法魔王尊の三身を一体とした尊天を祀り、魔除けのご利益があるとされています。
鞍馬寺のお守り
天狗の羽うちわ「降魔扇」
鞍馬山と言えば天狗、ご本尊の護法魔王尊が持っている羽うちわです。降魔扇であなたの妨げになっているあらゆるものを砕き飛ばしてくれます。
降魔必勝の小太刀
鞍馬寺は源義経が幼少期に修行した地として伝わり、鞍馬天狗より兵法を授かったとも。その義経にちなんだ木製の小太刀は、最強の必勝御守。
福虎
毘沙門天王のお遣い、魔よけの虎の御守。
尊天守
毘沙門天王、千手観世音菩薩、護法魔王尊のお守り。
鞍馬寺の御朱印
鞍馬寺の御朱印は中央に「尊天」と墨書き、尊天とは「毘沙門天王」「千手観世音菩薩」「護法魔王尊」を三身一体とした本尊。
御朱印は、本殿金堂内でいただけます。
【場所】納経所
【受付時間】09:00~16:30
鞍馬寺の見どころ
標高570mの霊峰・鞍馬山全域を境内とする鞍馬寺には、多くの見どころが存在します。
鞍馬寺の全体マップ
鞍馬寺の最寄り駅は叡山電鉄鞍馬線「鞍馬駅」で、鞍馬寺の本殿は鞍馬山の山上にあります。
浄域への入口「仁王門」
叡山電鉄鞍馬駅より徒歩約3分、灯篭が続く階段を進むと、鞍馬寺の山門である「仁王門」が見えてきます。
この仁王門は寿永年間(1182~1184)に建てられ、明治24年(1891)に一度焼失し、20年後の明治44年(1911)に再建。唯一左側の扉が、建てられた当時のもの。
門の中央に「浄域(じょういき)」と書かれた木製の看板があり、ここからは神聖な領域であることがわかります。仁王門にある受付で愛山費300円を納めます。
仁王門からケーブルカー乗り場まで
仁王門をくぐりケーブルカー乗り場までにも、いくつか見どころがあります。
身を清める観音・還浄水(げんじょうすい)
仁王門の正面にある、観音さまが手に持つ葉っぱから流れ落ちる還浄水で身を清めてから鞍馬寺を目指します。
童形六体地蔵尊(どうぎょうろくたいじぞうそん)
「子供はみんな仏の子、子供は天からの預かりもの、子供は親の心を移す鏡である」と書かれていました。
鳥樞沙摩明王殿(山麓のお手洗い)
鞍馬山の麓にあるお手洗い「鳥樞沙摩明王殿(うすさまみょうおうでん)」は、不浄を燃やし尽くし穢れを浄化するとされる、トイレの神様 「烏樞沙摩明王」が祀られています。
お手洗いは、麓の鳥樞沙摩明王殿と山上の本堂以外にはないので、本堂を歩いて目指す人は、ここで浄化してから山を登るといいかもしれませんね。
心を磨く「歓喜院・修養道場」
昭和39年に建てられた歓喜院・修養道場は、廃絶した鞍馬山内の十院九坊を結集するためにできました。心を磨く修養道場で、聖観音像を祀っています。
鞍馬寺の本殿までケーブルカー?参道を歩く?
鞍馬寺の本殿は鞍馬山の山上にあります。本殿へは、ケーブルカーで登る方法と、九十九折(つづらおり)参道を歩いて登る方法があります。おすすめは、参道を歩いて登るルート。九十九折参道の途中には、鞍馬の火祭で有名な由岐神社や義経の供養塔などがあります。
- ケーブルカーの場合(所要時間:約15分)
- 山門駅⇒(ケーブルカー2分)⇒山上駅⇒(徒歩約10分)⇒山上の本殿
ケーブルカーも山上まで行くわけではなく、山上駅から本殿まで歩いて約10分かかります。ただ最後の階段を除き、道はなだらか。
- 参道を歩く場合(所要時間:約30分)
- 山門⇒(徒歩約10分)⇒由岐神社⇒(徒歩約20分)⇒山上の本殿
九十九折参道を歩いていく場合は、鞍馬寺の本殿までノンストップだと約30分。山道で上り坂なので、普段運動不足だと結構きつい。
ただし鞍馬寺拝観後、木の根道を通って貴船神社へ向かう予定の方はよく考えましょう。鞍馬寺の本殿から貴船神社までは、山道を歩いて約1時間はかかるので、体力が限界を迎えるかもしれません。
【ケーブルカーで登るルート】ケーブル乗り場の山門駅
こちらがケーブルカーの山門駅「普明殿」です。ケーブルカーを使えば、山上のケーブル「多宝塔駅」までは約2分で行くことができます。
※ケーブルカーの運行間隔は15~20分、始発08:40、終発16:30 or 17:30 ※時期により
普明殿には、毘沙門天像が安置されています。
牛若丸のイラストが描かれた「ケーブル牛若号」で、山上のケーブル多宝塔駅へ向かいます。
ケーブルカーで登ってきましたが、山上駅から鞍馬寺本殿まで10分くらいは歩きます。山上駅には「多宝塔」が。この日は桜に囲まれた「多宝塔」を見ることができました。
「多宝塔」から参道を進み、弥勒堂を過ぎると「九十九折(つづらおり)参道」と合流します。
参道の合流地点にはケーブルカーの下り時刻表があります。鞍馬寺からケーブルカーで麓へ下りる時は、帰りの時間をチェックしておきましょう。
最後に本殿に向かう階段。結構きついですがもう少し!
【参道を歩いて登るルート】九十九折参道
ケーブルカーを使わない九十九折参道コースは、修行をしているかのようにしんどいですが、義経になったつもりで頑張りましょう!鞍馬寺に着いた時に達成感を味わえます。
吉鞍稲荷社~魔王の滝~鬼一法眼社
ケーブルカーの山門駅から少し歩くと、「吉鞍稲荷社」「魔王の滝」「鬼一法眼社」 が右手にあります。この時は台風の影響が残り、魔王の滝には水が流れておらず、鬼一法眼社は倒壊し修繕中でした。
こちらが牛若丸に兵法を授けたとされる鬼一法眼が祀られている「鬼一法眼社」。
牛若丸は、剣術の達人で陰陽師とされる鬼一法眼から兵法書を盗み、兵法を学んだと伝わります。鞍馬山の天狗と鬼一方眼は同一人物だという説も。
由岐神社
さらに参道を進むと、鞍馬の火祭で有名な「由岐神社」があります。
重要文化財の「割拝殿」や、一願成就の「大杉」などがあり、由岐神社には縁結びや子授けのご利益があるとされています。
由岐神社の見どころや詳細は以下記事にて。
義経供養塔~いのちの像~玉杉大黒天~中門
由岐神社を過ぎると本格的なハイキングとなります。途中の見どころスポットを目指しながら頑張って登りましょう。
かなりきつい石段。でも石段ということはそろそろです。
鞍馬寺の「本殿金堂」
ようやく山上に到着すると、鞍馬寺の本殿がお目見え。鞍馬寺は1,200年ほど前に創建されたお寺で、わずか7歳の牛若丸(源義経)が入山し厳しい修行を積んだとされる場所です。
本殿金堂の前には毘沙門天王の遣い、筋骨隆々のたくましい魔よけの虎「阿吽の虎」が鞍馬寺を守護しています。
本殿金堂内では御朱印やお守りが購入できたり、一字心経(冥加料:100円)を奉納することができます。
紙に書かれている文字を朱色の筆ペンで、一筆一筆に魂を込めて文字をなぞります。
最後に、左側のスペースに「願い事」「氏名」「数え年」を書き、受付へ持って行き冥加料を納めると、最終的には本殿の屋上に奉納してもらえます。
パワースポット「金剛床」
鞍馬寺の最強のパワースポットが、ご本尊を祀る本殿金堂前の金剛床(こんごうしょう)です。
その金剛床の星曼荼羅(ほしまんだら)は、尊天の波動で満ち溢れているエネルギー空間で、とても神聖な場所です。
星曼荼羅の中心にある三角形の石はエネルギーが特に強く、人によってはこの場所には立つことすらできないほど。強力なエネルギーが発せられているパワースポットです。
星曼荼羅では尊天(宇宙)とつながる一体化する、すなわち宇宙そのものである自分自身とつながることができる場所と言われています。本来の自分とつながり見つめ直す、鞍馬はまさに「修行の場」なのです。
千手観世音菩薩、毘沙門天王、護法魔王尊が三位一体になった本尊で、この世に存在するすべてのものを生み出している宇宙の真理そのものを表しています。尊天信仰では、「すべては尊天にてまします」と唱えるようです。
都にパワーを送る「翔雲台」
本殿の南側にあるのが「翔雲台」と呼ばれる石。元々お経が埋められた上に蓋石として置かれたもので、周りにはしめ縄が張られています。
鞍馬寺は平安京の北方鎮護としても栄えたお寺。北の守護神「毘沙門天」が祀られているこの場所から、都に向けてパワーが送られているかの様です。
ここから見る景色は絶景で、清々しい山々を眺めていると自然のパワーで浄化されていく気になります。
護法魔王尊を祀る「光明心殿」
本殿西側にある光明心殿には、650万年前に鞍馬の奥の院「魔王殿」に金星から弟子たちを従えて降臨した、護法魔王尊が安置されています。
鼻が高く背中に羽の生えた姿をした護法魔王尊、「鼻が高い」と聞いて気が付いた人もいると思いますが、護法魔王尊は「天狗」のことだとも言われています。
鞍馬山で牛若丸に剣術を教えた天狗は、護法魔王尊と弟子の天狗たちと言われています。
奥の院「魔王殿」に行く人は、光明心殿で護法魔王尊を拝んでからいくと、魔王殿に辿り着いた時に感慨深いものがあると思いますよ。
天上龍がいる「閼伽井護法善神社」
本殿東側にある閼伽井護法善神社は、水の神を祀っています。
閼伽井(あかい)という井戸がありそこから汲んだ水を神仏に備えます。上を見上げると龍がいます。
奥の院参道(本殿~魔王殿)
本殿から山道を進むと、途中には木の根道や牛若丸が修行をした場所などがあり、さらに進んでいくと奥の院「魔王殿」そして貴船神社へと続いています。
石段を上っていくと鐘楼、霊宝殿(鞍馬山博物館)、謝野晶子書斎があります。
年越しには除夜の鐘をつく人で列ができるようです。鐘の音がのびやかで、よく響く鐘でした。
1階が自然科学博物苑展示室、2階が寺宝展観室と與謝野寛・晶子の記念室、3階が仏像奉安室になっています。
牛若丸「息つぎの水」
昼間は由岐神社近くにあった東光坊で仏道修行をし、深夜に僧正ガ谷(そうじょうがたに)で天狗から剣術を習っていた牛若丸が僧正ガ谷に行く途中、この場所の湧水で喉を潤し一休みしたと言われています。
現在は東光坊跡に義経公供養塔が建っています。
牛若丸が休憩したこの場所で一休みして水分補給をしておきましょう、急な石段はまだまだ続きますよ。
別れを惜しんだ牛若丸「背比べ石」
背比べ石は、鞍馬寺をでて奥州平泉に向う牛若丸(当時16歳)が、別れを惜しんでこの石と背比べをしたと伝えられています。
背比べ石の前は開けた場所になっていて、風が通りぬける涼しい場所でした。石のベンチがあるので少し休むことができます。
神秘的な景観が広がる「木の根道」
木の根道は、木の根が地を這うように地表に出ている道です。木の根道のあたりはマグマによって地表が固くなり、地面下に根を張ることができなかったことで、このような神秘的な景観が広がっています。
牛若丸はこの木の根道でも剣術の修業をした場所、木の根は踏まないように上手にまたぎながら通りましょう。
護法魔王尊のエネルギーが強い「大杉権現社」
大杉権現社は近年の台風の被害でお社は倒壊、周辺の木々などもなぎ倒され現在は石碑と狛犬が一体残るのみの状態でした。
かつては護法魔王尊が現われる樹齢千年にもなる大杉、護法魔王尊影向(ごほうまおうそんようごう)の杉がありました。この辺りは護法魔王尊のエネルギーが強い空間で、この場所で祈りや瞑想する人も多いようです。
牛若丸が剣術を習った場所「不動堂」
僧正ヶ谷不動堂は、鞍馬山で修業をしていた最澄(伝教大師)が彫った不動明王が安置されています。牛若丸が天狗と出会い、剣術を習ったと言われている場所です。
不動堂の前の地面にも、鞍馬寺の本殿金堂前の金剛床(こんごうしょう)のような紋様があります。
ここも何かパワースポットのよう!?
義経の魂を祀る「義経堂」
義経堂には、非業の死を遂げた義経の魂を遮那王尊として祀っています。
義経は死後、幼いころから暮らしていた鞍馬山、天狗と出会い剣術を習った僧正ヶ谷の地へ戻り、魔王尊に仕えていると信じられています。
何かに勝たなければいけないときは、降魔必勝の小太刀を持って義経堂に訪れ祈願してみてはいかがでしょう。
鞍馬の聖地「魔王殿」
こちらが奥の院「魔王殿」。650万年前に金星から弟子たちを従えて護法魔王尊が降臨した場所です。
魔王殿前の床の中心にそびえる大きな灯籠。
魔王殿の中はベンチが並んでいるとても静かな空間でした。奥にお社があるので覗いてみると、異空間のような不思議な雰囲気でした。
本殿から魔王殿までは山道を歩いて30分ほど、ここから貴船神社へは20分ほどかかります。
鞍馬寺の由緒
宝亀元年(770)鑑禎上人が鞍を負った白馬に導かれ当山に至ったが、鑑禎上人は鬼女に襲われたところを毘沙門天に助けられたことから、毘沙門天を祀る草庵を結んだのが始まりです。
鞍馬寺のご本尊
- ご本尊
- 千手観音菩薩
- 毘沙門天王
- 護法魔王尊
鞍馬寺の基本情報
- 名称(よみがな)
- 鞍馬寺(くらまでら)
- 住所
- 〒601-1111 京都市左京区鞍馬本町1074番地
- 駐車場
- なし※麓周辺に民間有料駐車場あり
- 参拝・拝観時間
- 受付時間/09:00~16:30
- 参拝・拝観料
- 愛山費300円
- 公式ホームページ
- https://www.kuramadera.or.jp/
鞍馬寺のアクセス
- 公共交通機関の場合
- 叡山電車「鞍馬」下車、徒歩30分
- 京都バス「鞍馬」下車、徒歩25分
鞍馬寺の地図
鞍馬寺の口コミ
さらに、ここから木の根道を通って貴船神社に行くなら注意。完全登山dayになります。
口コミを書く ※口コミガイドラインをご確認の上、投稿をお願いします。 | |
御朱印帳専門店「京都ごりやく堂」
大人かわいい御朱印帳からおしゃれな和小物まで、御朱印巡りが楽しくなるようなアイテムを豊富に取り揃えています。