新撰組ゆかりのお寺として親しまれている壬生寺は、京都市中京区壬生にあり、900年の歴史を持つ節分厄除大法会や、京都三大念仏の一つ壬生大念佛狂言が催されることでも有名。多くのお地蔵様をまつり「お地蔵さんの寺」としても信仰を集めています。
10ものご利益があるご本尊、一夜にして知恵を授かる「一夜天神堂」、一つだけ願いを叶えてくれる「水掛け地蔵」、歯の病に霊験あらたかな「歯薬師如来像」、病気平癒や赤ちゃんの夜泣き止めのご利益がある「地蔵菩薩」など、見どころ・ご利益満載の寺院です。
目次
壬生寺のご利益
- 厄除・開運
- 壬生寺は京都の裏鬼門に位置することから、平安時代に白河天皇の発願により毎年2月に節分厄除大法会が始められて以降、厄除・開運のご利益があるとされています。
- 健康長寿
- ご本尊である延命地蔵菩薩像は、10ものご利益があると伝えられていますが、その中でも健康長寿のご利益があるとされています。
壬生寺のお守り
壬生寺の御朱印
いただいた御朱印は「京都壬生 開運招福三社寺めぐり」のもので、御朱印紙の右下に宝船のマークがあります。
【場所】寺務所
【受付時間】08:30~17:00
壬生寺の見どころ
十益のご利益がある「壬生寺」のご本尊
壬生寺の広い境内には、北門と南門がありますが、壬生寺の正門は東側にあるこの表門。
この表門の正面にご本堂があります。壬生寺のご本尊は延命地蔵菩薩立像で、重要文化財に指定されています。
延命地蔵菩薩のご利益はなんと10個!以下の十益(じゅうえき)です。
- 女人泰産(安産を授かる)
- 身根具足(丈夫な体を授かる)
- 衆病悉除(病気が平癒する)
- 寿命長遠(長生きを授かる)
- 聡明知恵(知恵を授かる)
- 財宝盈溢(金持ちになれる)
- 衆人愛敬(誰からも敬愛される)
- 穀米成就(穀物が実る)
- 神明加護(神々の加護が得られる)
- 大菩提証(偉大な悟りを得て極楽に行ける)
平安時代、壬生寺の延命地蔵菩薩を厚く信仰された白河天皇は、壬生寺が京都の裏鬼門にあたることから、白河天皇の発願で毎年2月に節分厄除大法会が行われるようになりました。以降、厄除・開運のご利益のあるお寺として信仰されています。
寺務所の水琴窟
壬生寺の寺務所には水琴窟(すいきんくつ)があります。水琴窟とは、地中の空洞に水を落とし、その反響した琴のような音色を楽しむもの。
写真では切れてしまっていますが、左側に筒があるので、筒に耳をあてて水の音色を聞いてみてください。
お地蔵さんでできた「千体仏塔」
ご本堂の左側に見えるのが千体仏塔と呼ばれる、1,000体のお地蔵さんで作られた塔です。この塔の石仏は明治時代、京都市の区画整理の際に、各地から集められ行き場を失ったお地蔵さま達。
近くで見るとお地蔵さんがよくわかります。このお地蔵さんは、8月の地蔵盆の時期には1,000体ではではなくなります。
一部のお地蔵さまは「貸し出し地蔵」「レンタル地蔵」として、8月の地蔵盆に貸し出されます。正式には「出開帳」といい、寺院の秘仏ではない本尊や宝物などを他の土地に運んで行う開帳、伝統行事です。
健康長寿・歯の病に霊験あらたか「中院」
ご本尊は十一面観音菩薩、「健康長寿」に霊験あらたかな観音さま。
中院の右側には「歯の病」に霊験あらたかな、歯薬師如来像が安置されています。
歯薬師如来の微笑みが「は、は、は」と笑っているように見えることから、「歯の病」に霊験あらたかと言われています。
歯薬師如来の右側には、立派な手水舎があります。
弁天堂の地下から引いたお水のようです。
お清めの水は亀の口から出ています。
ご本尊は秘仏「弁天堂」
ご本尊は弁財天で、元々は清水寺の延命院に安置されていました。ご利益は子孫繁栄 ・金運上昇。
ご本尊の弁財天は秘仏で、お正月の三ヶ日のみご開帳されます。3日間は弁天堂内もライトアップされ、輝く弁財天さまを拝むことができます。
願いを一つ叶えてくれる「水掛け地蔵」
お堂内の水掛け地蔵に水を掛けて祈ると、一つ願い事が叶うとのこと。
さっそく水を掛けて祈ります。
願い事一つだけ・・・悩む。一つ叶えてもらえるのに願い事が思い浮かばない・・・こうなったら「健康で!!」お願いしま~す。
こどもの夜泣きに「夜泣き地蔵」
寺務所の近くにある「おせき地蔵」ともよばれる「夜泣き地蔵」。こどもの病気平癒や、赤ちゃんの夜泣き止めのご利益がある地蔵菩薩です。
一夜にして知恵を授かる「一夜天神堂」
こちらの「一夜天神堂」は、学問の神様でおなじみの北野天満宮のご祭神菅原道真公が、筑紫へ流罪に処せられた際、壬生の親戚を尋ね、一夜を明かし別れを惜しんだという伝説に由来します。
残念ながらこの日は工事中でしたが、中央にご祭神の一夜天神、向かって右に金毘羅大権現、左には壬生寺の鎮守である六所明神が祀られてます。
ご利益:学業成就
新撰組ファン必見「阿弥陀堂」
阿弥陀堂には阿弥陀如来三尊像(阿弥陀、観音、勢至)が安置されています。奥には新撰組隊士墓所である壬生塚、地階は壬生寺歴史資料室があり、寺宝や新選組の関連資料が展示されています。
壬生塚と壬生寺歴史資料室は拝観料(大人200円、小・中・高生100円)が必要です。阿弥陀堂の阿弥陀如来三尊像(阿弥陀、観音、勢至)は、8:30~16:30まで自由に拝むことができます。
春には池の周辺の桜が咲いて美しい景色が見れそうです。
壬生狂言が演じられる大念佛堂(重要文化財)
京都三大念仏狂言の一つ「壬生大念仏狂言」は、この壬生寺にある大念佛堂で行われます。別名「狂言堂」とも呼ばれています。
壬生大念佛狂言は700年もの歴史があり、「せりふ」は一切なく無言で演じられるのが特徴です。
本舞台、橋掛かり以外に、通常能舞台には見られない「飛び込み」や「獣台」などの特異な構造を持ち、狂言はこの建物の2階部分で演じられます。
三福川稲荷堂
大念佛堂西側にある小さな三福川稲荷堂。ご祭神は稲荷明神で、五穀豊穣・商売繁盛のご利益があります。
「三福川」は 「壬生川」という地名に由来しているそうです。かつては壬生一帯は湿地帯で、田畑に覆われていたことから五穀豊穣の神として祀られるようになったようです。
壬生寺のイベント・行事
新春 京都壬生 開運招福三社寺めぐり
京都の壬生(みぶ)にある壬生寺、元祇園梛神社、新徳寺の三社寺を巡り、開運招福を祈願し限定御朱印をいただきます。
限定御朱印:1,000円(御朱印紙・三社寺分の御朱印初穂料込)
※御朱印紙は壬生寺と元祇園梛神社でのみ授与
開運招福三社寺めぐりのリポート記事は以下にて。
壬生大念佛狂言
700年もの歴史のある壬生大念佛狂言は、壬生寺を興隆した円覚上人が創始されたもので、最もわかりやく仏の教えを説くため、身ぶり手ぶりのパントマイム(無言劇)に仕組んだ持斎融通(じさいゆうづう)念佛を考えついたのです。これが壬生狂言の始まりと伝えられています。今もなお「せりふ」なしの無言で演じられるのが特徴。
鑑賞料:大人1,000円、中学・高校生500円 ※節分は無料
壬生寺の由緒
正暦2年(991)、園城寺(三井寺)の快賢僧都により母の供養のために創建された。その後正安元年に、円覚上人が悪疫駆除のため壬生狂言を始めたことから地蔵信仰が盛んになった。
壬生寺のご本尊
- ご本尊
- 延命地蔵菩薩
壬生寺の基本情報
- 名称(よみがな)
- 壬生寺(みぶてら)
- 住所
- 〒604-8821 京都市中京区坊城通仏光寺上ル
- 駐車場
- なし
- 参拝・拝観時間
- 【寺務所】受付時間/08:30~16:30
- 参拝・拝観料
- 無料
- 公式ホームページ
- http://www.mibudera.com/
壬生寺のアクセス
- 公共交通機関の場合
- 市バス「壬生寺道」下車、徒歩5分
- 阪急京都線「大宮」下車、徒歩10分
壬生寺の地図
御朱印帳専門店「京都ごりやく堂」
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